30年も虐待され続けたクマ、保護されて1年後に元気な姿を見せる

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30年にわたって虐待され続け、昨年やせ細った姿で保護されたヒグマのフィフィ。あれから1年。彼女はどんな姿で自由なクリスマスを迎えるのだろう。

Words: Masako Iwasaki

30年にわたり虐待されてきたヒグマが発見された時の様子 出典:PETA

 

約30年前、ペンシルベニア州のロードサイド・ズーに一頭のメスの子グマが連れられて来た。「ロードサイド・ズー」とは、道路に面した商業施設に付帯する小規模な動物園を指す。設備の整った大規模動物園と比べて飼育環境が劣悪であるケースも多く、動物福祉の観点からたびたび議論の俎上に上がる施設だ。

 

フィフィと名付けられたそのヒグマは、無理矢理ショーに駆り出され、芸を披露させる毎日を送ってきた。飼育環境はやはりひどいもので、健康面のケアはおろか、まともに餌も食べさせてもらえない日々が10年間に渡り続いたという。

 

このロードサイド・ズーは今から20年前に閉鎖したが、フィフィは解放されなかった。動物園のスタッフは、あろうことか床面にコンクリートを打った小さな檻にフィフィを閉じ込め続けたのだ。檻の中には粗末な木の小屋があるだけで、他には何もない。30歳のヒグマにはとても見えないほど痩せ細り、体表は皮膚病に覆われていた。

 

 

2015年、そんな彼女を助けて欲しいという声がPETA(動物の倫理的扱いを求める人々の会/People for the Ethical Treatment of Animals)に届き、フィフィは30年目にしてようやく助け出された。コロラド州のワイルドアニマル・サンクチュアリに移送され、彼女は初めて真っ当なケアを受けることができた。

 

そして2016年、サンクチュアリ内のフィフィはまるで生まれ変わったような姿を見せてくれた。まるまると太り、つややかな毛並みの堂々とした体躯で悠然と歩く彼女は、もはやあの檻の中にいた小さくてかわいそうなフィフィではなかった。

 

PETAがこの動画を公開したのは今年3月。フィフィはもうじき、健康な状態で初めてクリスマスを迎える。彼女の幸せな生活がこの先もずっと続くことを願ってやまない。

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