10月から地上波で第2期が放送中のアニメ「ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン」(ジョジョ第6部)。主人公・空条徐倫の父・空条承太郎は第3部の主人公でもあり、圧倒的な強さのスタンドを持つ超絶人気キャラだ。今回は彼の活躍を振り返っていこう。
■見た目は不良だけど、熱い心の持ち主
承太郎の初登場は第3部「スターダストクルセイダース」。ひざ下まで伸ばした長ランと鎖のアクセサリー、トレードマークの帽子が目立つ承太郎は端から見れば不良学生そのもの。また性格も「ケンカの相手を必要以上にブチのめす」、「料金以下のマズいめしを食わせるレストランには代金を払わねー」など素行の悪さが目立つ。母親である空条ホリィに対しても、「うっとおしいぞこのアマ!」という親不孝な態度だ。
そんなザ・不良な承太郎だが、吐き気のする「悪」を許さない、正義感が強い人物でもある。なかでも、DIOに操られていた花京院典明との一戦は印象的だ。保健室の先生を人質に戦う花京院に対し、承太郎は「おめーのスタンドは被害者にも法律にも見えねえしわからねえ…だからおれが裁く!」と言い放つ。自分が法を破っても悪は許さないという承太郎の信念が打ち出されたセリフだ。
また親しい人物を労わる優しさを持ち合わせているのも承太郎の特徴。DIOの復活により倒れてしまったホリィ。彼女を助けるには原因であるDIOを倒すほかない。愛する母を救うため、承太郎は祖父のジョセフジョースター、彼の友人であるモハメド・アヴドゥル、洗脳の解けた花京院とともにエジプトまで向かうことになったのだ。
ちなみに承太郎のスタンドは、スタープラチナ。強力なパワーとスピードを持ち、正確な動きができる能力となっており、その強さは作中最強クラスとなっている。
■長きに渡るDIOとの戦いに決着をつける
エジプトまでの道中、承太郎一行はDIOからの刺客である何人ものスタンド使いと対峙することになる。その戦いで承太郎の性格も判明しているため、解説していこう。
スティーリー・ダンのラバーズというスタンドとの戦いでジョセフを人質に取られた承太郎。ダンの言いなりとなり、下僕のように扱われてしまう。しかし承太郎は、ジョセフのためにじっと我慢。しかし、花京院のスタンドにより、ラバーズが無力化されると、承太郎はそれまで受けた屈辱を倍以上にして返すように、拳のラッシュ攻撃を必要以上に浴びさせた。このことから承太郎はかなり根に持つタイプであることがうかがえる。
また頭もかなりキレる人物であることがわかる描写もちらほら。心が読めるスタンド・アトゥム神を操るテレンス・T・ダービーとのゲーム対決では、コントローラーをジョセフのスタンドに操作させるイカサマをしてゲームに勝利している。
旅の目的であるDIOとの最終決戦でも、その頭脳は健在。ナイフによる攻撃を受け、わざと死んだふりをした承太郎は死を偽装させることに成功。その後、一瞬の隙を突いてDIOに会心の一撃を浴びせる。絶体絶命の状況でも、承太郎の冷静な判断力と頭の回転の早さがあったからこそできた芸当であろう。
最後はDIOの身体をスタンドによる攻撃で破壊し撃破。高祖父・ジョナサン・ジョースターの時代から続いたDIOとの因縁を終わらせたのだった。
■スタンドの矢を求めて日本の杜王町へ…
DIOとの戦いを終えた承太郎は、10年後が舞台の第4部「ダイヤモンドは砕けない」にも登場。ジョセフの隠し子である東方仗助に会うため、そして凶悪犯・片桐安十郎を追ってM県S市杜王町へとやって来た。
杜王町にて承太郎はスタンドを生み出す謎の道具「弓と矢」の存在を知る。そこで仗助、虹村億安、広瀬康一とともに弓と矢を探すべく、調査することに。
なかでも、触れたものを爆弾に変えるスタンド・キラークイーンとの戦いは必見。自動追尾能力を持ち、標的を爆破攻撃できるキラークイーンの能力「シアーハートアタック」に康一が標的になってしまい、承太郎は彼をかばい瀕死の重傷を負ってしまう。しかし、その後キラークイーンの本体・吉良吉影が姿を表した際には、致命傷を負っているにもかかわらず、圧倒的な実力で吉良を粉砕。歳月は経ても、その強さが全く衰えていないことがわかる戦いであった。
ちなみに第4部終了後の第5部「黄金の風」にもちらっと登場したが、ストーリーに深くかかわることはなかった。彼の次の活躍は第6部「ストーンオーシャン」まで待つことになるのだった。