80年代を代表するロックバンド「BOØWY」。「MARIONETTE」、「B・BLUE」などのメジャー曲は今も多くのファンの心を掴んで離さないが、一般知名度はそれほどながら、ファンに深く愛された名曲も少なくない。今回はBOØWYの隠れた名曲を3つ厳選紹介!
■「THIS MOMENT」
1983年9月25日に発売されたアルバム「INSTANT LOVE」に収録されている「THIS MOMENT」。BOØWYにしては珍しくレゲエ調の曲となっており、ベースのサウンドが効いたバンドアンサンブルになっている。
メロディ自体は演歌風のテイストであり、氷室京介の高い歌唱力を存分に味わえるしんみりとした仕上がり。また裏拍を基調としたドラム、ベースのリズムの入れ方も面白い。布袋寅泰のギターカッティングも心地よく、ソロも聴き応えたっぷりだ。
疾走感のあるロックサウンドが多いBOØWYのなかでも異色と言えるこの曲。「B-BLUE」、「MARIONETTE」などの代表曲もいいが、王道路線とは違うBOØWYを味わいたい人はぜひ聴いてみてほしい。
■「唇にジェラシー」
「唇にジェラシー」は、1985年6月21日発売されたアルバム「BOØWY」に収録された曲。煌びやかなシンセサイザーが響き渡るイントロに、シンプルなリズムが刻まれた曲だ。
燃え上がる恋を題材にした歌詞に、哀愁漂うサウンドが見事にマッチ。後半になるにつれて、ドラム、ギターの手数が増えていくのでエモーショナルな雰囲気たっぷりに曲を堪能できる。
ちなみに「BOØWY'S BE AMBITIOUS」ツアーで演奏された際には、イントロがギターのハーモナイズ音で演奏されていたという。気になる人は当時の音源と聴き比べてみるといいだろう。
■「DON'T ASK ME」
1986年11月8日発売のアルバム「BEAT EMOTION」に収録の「DON'T ASK ME」。エレキギターではなく、アコースティックギターが主体となったこれまた珍しい曲で、さわやかな曲となっている。
歌詞も男女の切ない恋模様を描いたものになっており、氷室の作詞の方向性が従来と変わっているように感じる。途中から入るエレキギターのサウンドも激しさはなく、煽情的なメロディを奏でることに徹していた。
無骨なエレキギターを主体としたロックサウンドが目立つBOØWYとは違ったテイストが味わえる曲なので、ファン以外も要チェックの一曲と言えるだろう。