原作コミックスが1億部以上突破している人気アニメ「ジョジョの奇妙な冒険」シリーズ。今回は10月から放送中の第6部(2期)アニメ「ストーンオーシャン」内で、原作から変更されているシーンを紹介しよう。
■原作のセリフがいくつもカットされている
まずは原作のセリフがいくつもカットされている点。たとえば、原作の第1巻で主人公・空条徐倫が発した「うぉっ人類の夜明けだわこりゃ」というセリフはアニメ版ではカットされた。ちなみに女性のみの身体検査の場で、明らかに男性的な見た目をしている人間の股間を見て放った言葉である。男性的な体つきをしている女性へのヘイトが集まるかもしれず、制作サイドが削除するべきと判断したのだろう。
また第4巻でフー・ファイターズのボールを投げる姿を見た徐倫が「ゲイっぽいよーーっ」と言ったセリフもアニメ版ではカット。昨今話題となっているLGBTに配慮して、カットしたのかもしれない。ほかにもカット、変更されたセリフは少なくないので、気になった方は原作とアニメ版をじっくり見比べてみてほしい。
■アナスイが最初から男性として描かれている
次にアナスイが最初からはっきりと男性として描かれている点だ。アナスイは原作の第3巻で初登場を果たしたとき、華奢な体型で胸のふくらみもあったことから、女性だと判断した読者が多かった。しかしその後、第7巻で再登場したときは身長が高く、筋肉質な姿で描かれており、他のキャラクターからも「彼」と呼ばれたことから、明確に男性キャラクターとして描かれるようになった。
アニメ版では、第10話に初登場しており、当初から男性の姿になっていた。さすがに原作通りにアナスイを登場させるとなると、「女性から男性に?」と視聴者を混乱させてしまうと制作側が判断したのだろう。だがアニメ版で女性の身体つきのアナスイを観たいと思ったファンも少なくないかも?
■マリリン・マンソンの倒し方が異なっている
最後はミラション(マリリン・マンソン)の倒し方が異なっている点。囚人ミラションの持つスタンドであるマリリン・マンソンは、「賭けに負けた人物から強制的に金、その人の大事なもの」を取り立てる能力であり、作中では賭けに負けたエルメェスから肝臓を奪った。そして、徐倫はエルメェスの肝臓を取り戻すべく、「キャッチボールを1000回続ける」という賭けに乗ることに。
原作とアニメの異なるところはその結末。原作でミラションは徐倫に脅される形でエルメェスの肝臓を返すものの、看守に徐倫とフー・ファイターズとのキャッチボールの邪魔をさせ、徐倫の肝臓と承太郎のDISCを奪おうとする。だがその前に徐倫のスタンドであるストーン・フリーの攻撃によってダウンし、スタンド能力が解除された。
一方アニメ版では、徐倫がそもそもキャッチボールの相手を指定していなかったと主張。看守に遮られ奪われたボールを、スタンド能力で取り返して、キャッチボールが続いていることを証明させた。マリリン・マンソンは徐倫の主張を認め、エルメェスと徐倫の肝臓、承太郎のDISCを返却。そして、徐倫は原作同様ミラションに攻撃を加えるのだった。
原作の無理やり感のある倒し方よりも、アニメ版のとんちを利かせた倒し方のほうが納得のいく終わりだと言えるかもしれない。