収納がない! 湿気がひどい! 暮らしの“お悩み”を活かした「理想の家」づくり

コラム Sponsored

citrus 編集部

 

 

近所の騒音がうるさい、収納が少なすぎて家が片付かない……など日々の生活の中で出てくるモヤモヤは、積もり積もれば大きなストレスになります。近い将来、家を建てたい人にとっては「知らなかった」じゃ済まない大問題。そこでベテラン建築家・佐川旭さん(以下、敬称略)に、暮らしのなかで見えてくる代表的な「お悩み」事例を5つ、教えてもらいました。

 

 

■アウトドアが好きだけど、収納スペースがない!

 

不要なモノはどんどん捨てたほうがいいのはわかってる。けれども、普段は使わないけど捨てるわけにもいかないモノって、実はたくさんあるものです。例えば、キャンプ道具。テントにタープに、テーブル、イス、ランタン。七輪と炭もスタンバイしておきたいところ……となると問題になるのが収納スペース。

 

入りきらないものは車のトランクに載せておこう! と大きな車を選ぶと、今度はマンションの立体駐車場の重量・車幅制限がネックになることも……。

 

季節ごとに装備も変わるキャンプ道具は、想像以上にかさ張ります……

 

佐川「趣味のモノが多いファミリーでマンションを買いたい場合は、コンテナ付きマンションも視野に入れたほうがいいでしょう。その点、戸建ては玄関アプローチのスペースもゆったりしていて、自転車やベビーカーなどちょっとしたものを置いておけるのがメリットです。さらに、注文住宅ならライフスタイルに合わせて収納スペースを決められますから、こだわり抜けば、無駄がなくて驚くほど使い勝手がいい、おしゃれな収納も可能になります。

 

一般的に戸建て住宅の収納率は12~15%が目安ですが、使い勝手を左右するのは総容量よりむしろ収納効率。使う場所に収納する、収納するものに最適な奥行きを意識する、収納内部をシンプルにするのが基本です。キャンプ道具であれば、玄関や駐車場に近い戸外がおすすめですよ」


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■日当たりは悪くないけど「湿気」が気になる…

 

日当たりは確認して決めたはずが、暮らし始めるとなんだか湿気が多くて、カビがすぐに生えてしまう……。「こんなはずじゃなかったのに!」というお悩みに多いのは、土や光、風や熱の問題。

 

特にマンションは湿気との闘い

 

佐川「家づくりで軽視できないのは、こうした目に見えないモノの存在。高温多湿な日本で快適に暮らすためには、湿気を“いかに逃すか”が家づくりにおける大きなポイントになります。特にマンションは構造上湿気が逃げにくいですから、下見の時には日当たりだけにとらわれず、風の通り道があるかどうかもしっかり確認しましょう」

 

――戸建ては、すきま風があるから湿気が逃せるのですか?


佐川「換気とすきま風は別物です。注文住宅の場合は、設計段階から家の立地や間取りを考慮して最適な湿気対策ができます。『計画換気』で空気の流れをコントロールすることで、格段に住みやすい家が実現しますよ」

 

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■戸建ては、夏涼しくて冬寒い?

 

一般的には「戸建ては夏が涼しく、冬が寒い。マンションは夏が暑く、冬暖かい」といったイメージがありますが、そもそもなぜ、マンションの方が温度が高いのでしょうか。

 

一戸建てとマンションってやはり違うもの?

 

佐川「コンクリートは熱が逃げにくく、角部屋でない限り部屋の前後左右が壁で囲まれているため断熱効果が抜群なのです。一方、戸建ての場合、床の下は土で屋根の上は外気ですから、熱の損失は当然大きくなります。ただ、昨今では断熱材の品質が飛躍的に向上しています。20年前とは比べ物にならないほど断熱効果が向上しているので、戸建ても昔のように冬寒い家にはなりませんよ」

 

――「断熱材」のほかにも向上したものはありますか?

 

佐川「ペアガラスの普及ですね。冬の日に結露を拭き取ると雑巾がビッショリということもなくなりました。注文住宅の場合は間取りも自由ですから、明るくて冬も暖かいリビングに憧れるなら、2階をリビングにするという手もあります。

 

また周辺状況にもよりますが、(東京の場合)家の南側を隣家から約6メートル空けることができれば冬でも1階まで日差しを採り入れることが可能です。土地探しに際しては、四季の変化に応じた太陽高度を確認しておくとよいでしょう」

 

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■ペットを飼いたいのに飼えない? 最愛のペットと住めない? 

 

「ペットを飼いたいから、ペット可マンションを住みたい」と思っていたのに、いざとなったら大型犬を飼えるマンションが見つからない……。

 

「ペット同居可」以外で見ておきたいポイントは

 

佐川「ほとんどのペット可マンションは小型動物に限られているので、大型犬を飼うことはできません。また、ペット可であっても、ペットにとってそこが最良の住環境となっているかも、しっかり見極める必要があります」

 

――どんな点に気をつければいいのでしょう?

 

佐川「ペット用の足洗い場はありますか? 床はツルツルでペットが滑りやすくありませんか? 壁素材は、破れやすいものではありませんか?」

 

――注文住宅なら、そういったことを注文できるんですね。

 

佐川「最適な床素材・壁素材の選択の他にも、猫であれば自在に歩けるキャットウォークの設置、ペット用の出入り口のついたドアの設置、玄関脇に給水栓の設置など対応することができます。ペットにとって良い環境であることは、飼い主にとっても暮らしやすい環境だと言えそうですね」

 

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■帰宅が遅くて「暗い夜道」が毎晩こわい!

 

残業多め、帰宅時間が遅くなりがちな人の帰り道は、いつも少し危険が潜んでいます。駅近となるとマンション? とはいえ、いずれ家族が増えるだろうことも考えると、常に「ターミナル駅から徒歩圏内」をターゲットにしておくのも少々無理があります。安全性を考慮すれば、ターミナル駅以外の駅から徒歩圏に家を建てるというのも選択肢のひとつ。

 

昼間は平和そのものの生活道路。夜になると雰囲気がガラリと変わることも……

 

佐川「昼間は賑やかな駅前も、夜には閑散として寂しいかもしれません。街灯が少ない住宅街は夜の帰り道が心細いですから、特に女性にとっては交通量が多くて広い道の方が、歩道も確保されていて安全という側面もあります。

 

土地探しも同様に、近隣の様子のチェックや音、臭いなど気になる点がないか事前にしっかりと見極めましょう。下見は昼、夜、天気のいい時、悪い時。さまざまな時間に確認した方がいいですね。また駅からタクシーが使えるかどうかも合わせて確認しておきましょう」

 

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いかがでしたか? 暮らしの中の小さな「お悩み」は、あなたにとっての「理想の暮らし」や「理想の暮らしが叶う場所」のヒントになるかもしれません。もっと知りたい・気になることは、ハウスメーカー等で実施しているイベントに行き、実際に見て、体験してみることもおすすめです。
 

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お話をお伺いした人

 


佐川 旭(AKIRA SAGAWA)
一級建築士/株式会社 佐川 旭建築研究所代表
1951年、福島県生まれ。「つたえる」「つなぐ」をテーマに、個人住宅から公共建築まで、幅広い実績を持つ。設計監理をした岩手県紫波町立星山小学校が、2010年第13回木材活用コンクール特別賞を受賞。著書に『住まいの思考図鑑』(エクスナレッジ)、最高の住まいをつくる「間取り」の教科書(PHP)など多数。
個人住宅の設計はこれまでに200棟を超える。認定NPOアジア教育友好協会理事
http://www.ie-o-tateru.com

 

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