テレビで見ない日はないというほど、バラエティ番組やCMなどに引っ張りだこ状態のマツコ・デラックス。いったいなぜ、そこまで人々の心をつかむのでしょうか。多くのテレビ局がマツコ・デラックスを起用する理由は? 過去の名言も振り返ってみると答えが出るかもしれません。
■自在に立ち位置や毒舌の強さを調整できるマツコは、実は物凄く柔軟性があるパーソナリティ
一見「毒舌」に見えても実はその毒の強さを綿密に計算し、常に「このピンと張られた紐から落ちたらアタシはヤバイ」という危機感を持ってギリギリのラインで言葉を紡ぐマツコさんは超貴重な存在。多くの番組にキャスティングされるのには3つの理由があるようです。
ではさっそく、そんなマツコ・デラックスの名言を振り返ってみましょう。
■「なにやってるんだろう、なにやってるんだろうなと思いながら人間って堕ちていくのよ。堕ちているっていうことを表現したらいいのよ」
悩殺ビキニ姿でステージに立ち続ける「シンガーソンググラドル」なる藤田恵名が、マツコがMCを務めるバラエティ番組『アウト×デラックス』(フジテレビ系)に出演した際の出来事。「本来の意にそぐわない方向へと行き着いてしまい迷走中」の彼女に対するマツコのアドバイスが圧巻です。
■「幕の内弁当ってあの中の何を信じればいいの? メインが何か分からないじゃない」
『5時に夢中』(TOKYO MX)にゲスト出演した武井荘が「幕の内弁当を頼むヤツはだいたいフィジカルが弱い」と持論を展開したのに対し、「(私も)運動に限らず幕の内を頼む人ってあんま愛せないわ」と同調。一見、過激で偏重的なようですが、実は「言い得て妙!」なロジックがありました。
ことの発端は、「マツコの知らない世界」(TBS系列)で放送された、「スイーツバイキングの世界」。「インスタ女子たちがケーキをあれもこれもと幾つもお皿に盛って撮影し、食べきれずに残す」状況が、マツコの逆鱗に触れました。“ブス”という言葉を使って、インスタ映えブームに苦言を呈しています。
■「磨く部分は人それぞれ違うだろうけど、何かを突出させるためには必ず何かを捨てなくてはならないのよ。失ったり逃したりしてしまうことを恐れていたら、人を惹きつける女にはなれないと思うわ」
『なぜ、マツコ・デラックスは言いたい放題でも人に好かれるのか?』(内藤誼人/廣済堂出版)では、下積み時代から苦労してきた経験豊富なマツコならではの愛情がこもった苦言、提言が紹介されています。(マツコ・デラックス流人付き合いの極意と裏ワザとは? 「自己アピールが苦手、いつも気持ちが伝わらない」を克服!)