■永遠のライバル、コークvsペプシ。日本では?
巨人vs阪神、トヨタvs日産など、スポーツや企業でもライバル関係は多くあります。飲料業界を代表するライバル関係といえば、コカ・コーラとペプシコーラ。日本においては、ペプシが国内のボトラー設置に後れをとった結果、コカ・コーラとペプシのシェアは8対2や、9対1といわれた時期もありました。
1990年代に入り、米国ペプシコ社のてこ入れにより、有名タレントを起用した宣伝や、Jリーグとのキャンペーンなどを行い、知名度はアップしていきました。
その当時のCMで一世を風靡したのが、オリジナルキャラクター『ペプシマン』です。いかにもアメリカ風なキャラクターなのですが、実は日本オリジナルのキャラクターでした。
今回のテーマからはちょっと外れますが、1990年代前後に制作された映画“Back to the Future”シリーズでは、マイケル・J・フォックスが扮するマーティ・マクフライが好んで飲んでいたのが『ペプシ・フリー』という低カロリーコーラ。この品は当時日本国内では販売されていませんでした。ペプシの低カロリーコーラは『ダイエットペプシ』という商品名で1992年に日本でも販売されています。
日本国内で大きな転機となったのは、1997年のサントリーによるペプシコーラの国内事業取得です。『スターウォーズ』『猿の惑星』に代表される映画とのタイアップ、有名アパレルブランド“A Bathing Ape”とのコラボなどを実施し、コカ・コーラを脅かす存在となりました。
その宣伝戦略の中でも一番記憶に残るのが、当時シアトル・マリナーズに移籍したばかりのイチロー選手をCMキャラクターに起用したことでしょうか。イチロー選手はオリックス時代に三ツ矢サイダーのCMに出演したことがありましたが、ペプシコーラのCM起用は衝撃的でした。