日本オリジナルのキャラだったとは! あのペプシマンCMをもう一度!

コラム

久須美 雅士

■永遠のライバル、コークvsペプシ。日本では?

 

瓶入りペプシコーラ。左より1970-90年代、1980-90年代、1990-2000年代、2000年代-

巨人vs阪神、トヨタvs日産など、スポーツや企業でもライバル関係は多くあります。飲料業界を代表するライバル関係といえば、コカ・コーラとペプシコーラ。日本においては、ペプシが国内のボトラー設置に後れをとった結果、コカ・コーラとペプシのシェアは8対2や、9対1といわれた時期もありました。

 

1990年代に入り、米国ペプシコ社のてこ入れにより、有名タレントを起用した宣伝や、Jリーグとのキャンペーンなどを行い、知名度はアップしていきました。

 

上左:1970年代、上右:1991年、下左:1992年、下右:1998年

その当時のCMで一世を風靡したのが、オリジナルキャラクター『ペプシマン』です。いかにもアメリカ風なキャラクターなのですが、実は日本オリジナルのキャラクターでした。

 

上左:ペプシマン缶(1996年)、上右:ペプシマン缶(2000年)、下左:Bapeカモフラージュ缶(2001年)、下右:ペプシフリー

今回のテーマからはちょっと外れますが、1990年代前後に制作された映画“Back to the Future”シリーズでは、マイケル・J・フォックスが扮するマーティ・マクフライが好んで飲んでいたのが『ペプシ・フリー』という低カロリーコーラ。この品は当時日本国内では販売されていませんでした。ペプシの低カロリーコーラは『ダイエットペプシ』という商品名で1992年に日本でも販売されています。

 

日本国内で大きな転機となったのは、1997年のサントリーによるペプシコーラの国内事業取得です。『スターウォーズ』『猿の惑星』に代表される映画とのタイアップ、有名アパレルブランド“A Bathing Ape”とのコラボなどを実施し、コカ・コーラを脅かす存在となりました。

 

イチローボトル(2003年)

その宣伝戦略の中でも一番記憶に残るのが、当時シアトル・マリナーズに移籍したばかりのイチロー選手をCMキャラクターに起用したことでしょうか。イチロー選手はオリックス時代に三ツ矢サイダーのCMに出演したことがありましたが、ペプシコーラのCM起用は衝撃的でした。