■80年代に一世を風靡した『新・柑橘系飲料』
1980年代に少年時代を過ごした方々にとって、コカ・コーラの『メローイエロー』は記憶に残る炭酸飲料だと思います。
この炭酸飲料は1983年に日本で発売されました。当時、果汁フレーバーの炭酸飲料というと同社の『ファンタ』が一般的ですが、ファンタが無果汁であるのに対し、メローイエローは果汁入りというのが大きな違いです。
宣伝には当時の人気テレビ番組『欽ドン!良い子悪い子普通の子』で人気の出た松居直美さんが出演し、キャッチコピーは「とっても訳しきれない味」でした。
1995年にストリート系飲料として復活し、その後も時々復刻版が発売されるなど、人気のある炭酸飲料でした。
■実は『マウンテンデュー』の競合製品
メローイエローは日本のみで販売された商品ではなく、1979年にアメリカで発売されたグローバルブランドの商品です。実は、ペプシ『マウンテンデュー』の販売シェアを切り崩すために発売された商品だったのです。そのため、写真にあるとおり、パッケージもマウンテンデューに類似したデザインになっています。
このように、コカ・コーラが他社の人気商品の『二匹目のドジョウ』を狙った商品を発売することは多く、セブンアップに対するスプライト、ドクターペッパーに対するミスターピブなど、後発の競合商品は多く存在します。
■レアな姉妹品『メローレッド』
メローイエローは全国発売され、誰もが知っている炭酸飲料ですが、1980年代中期に地域限定で『メローレッド』が発売されました。私は空き缶を持っているだけで飲んだことは無いのですが、アメリカ版wikipediaによりますと、メローイエロー初のフレーバーバリエーションであり、ミックスフルーツフレーバーだったとのことです。