一時より緩和されたとはいえ、首都圏の通勤電車の混雑ぶりは尋常ではありません。多くの人々が毎日の通勤にストレスを感じているはず。各社、対策をしているにも関わらず、満員電車がなかなか減らないのはなぜでしょうか?
■東京以外の都市の電車がそれほど混雑しないのはなぜか?
鉄道の混雑率を示す数字として、定員乗車時を100%として実際の乗客数を示す指標がある。国土交通省の資料によると、首都圏の主要区間の平均混雑率が150%を超えているのに対し、それ以外の地域では150%を超える路線はない。つまり日本の他の大都市では、東京ほど満員電車に悩まされていない。
新興国では東京を超える過酷なラッシュもあるようですが、先進国でもっとも通勤ラッシュが激しいのは東京かもしれないという筆者。国内でも大阪や名古屋などの都市では東京ほどの混雑が見られないのはなぜなのでしょうか?
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■一時の「キャンペーン」だけでは満員電車はなくならない
小池百合子東京都知事が、2年前の都知事選挙の際に満員電車ゼロを公約に掲げ当選したことを覚えている人も多いだろう。当時は都知事のブレーンと言われるコンサルタントの入れ知恵で、電車だけでなくホームもすべて2階建てにすることで混雑が緩和できるという奇想天外なプランを提案した。
夏に東京都が実施した「時差Biz」で、早起きして早い電車に乗って通勤するスタイルを提案しましたが、退社時間が早まらず労働時間だけが増えたという不満もあったよう。満員電車解消のために東京都に抜本的改革を求める筆者の主張とは?
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■長い目で見れば混雑は自然に解消するかもしれない…?
関東地方の鉄道利用者数は過去10年間で約7%増えたが、その間、路線距離も3%以上伸びた。一方、通勤ラッシュ時の列車遅延がよく報じられる東急田園都市線(渋谷-中央林間)は、同じ路線距離で利用者数が7%伸びている。通勤時間帯の増加はもっと多いと考えられ、一部の区間では激しい混雑となっている。
東海道新幹線のような主要都市間輸送を担う路線や、首都圏の通勤路線において激しい混雑が発生するのは、人口動態の変化が影響している可能性が高い。
新幹線や首都圏の鉄道では運行本数を増やしているにも関わらず、相変わらず通勤の混雑が止まらない…。もっと輸送量を増やせばよいかと思いますが、鉄道会社が大幅増加に踏み切らないのにも理由があるようです。
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