熱いシャワーを瞼に当てる効果についてSNSで話題になっています。果たして医学的根拠は? 眼科専門医の大高功さんに質問をぶつけてみたところ、体を張って検証してくれました。
えーとー、シャワーの温度は上限が41℃に設定してあるわ。とりあえず今の設定でマックス熱いのにすると41℃なんだ。どれどれ、あれ?温度計で測ると39℃しかないぞ。あ、これは供給温度が41℃なのかな。
じゃぁ43℃か44℃ぐらいにしないといけないのかな。えーとー、43℃設定なら… やっぱり41℃だ。ん?シャワーの出口なら42℃だ。出口と50センチ先ぐらいではこんなに違うのか。
これを目にかけるのかぁ。どれどれ、けっこう熱そうだけど……、うわっちっちー、これはめちゃくちゃ熱い。おおおお、20秒ぐらいで無理、絶対これ以上無理。あー、やめてからもまぶたの表面がめっちゃヒリヒリしっぱなし。とてもじゃないけど目の疲れや全身の疲れを判定できる状態じゃない!
……という感じになったようです。ツイート内容の「42℃」というのはおそらくシャワーの設定であって、実際の温度は40℃程度だろうと大高先生。
ほんとに42℃だったら熱すぎてムリです!
大高先生によると、一般的に出回っている「目をあたためるグッズ」は40℃ぐらいに設定されているようなので、40℃程度のシャワーであれば同じような効果が出せる可能性はありそう、とのこと。
40℃だと、眼球に到達する温度は37℃ぐらいになるのでしょうし、眼球に悪い影響はないと思います。40℃の温熱効果で、まぶたから油が溶けて、目の表面に出て、目を潤してくれるのではないでしょうか。ただ、「視力の回復」に医学的根拠はありませんし、「全身の疲れが取れる」かどうかについても不明です。
しかし42℃だと…眼球の温度が上がって、きっと早くに白内障になると思いますよ。水晶体は熱に大変弱いですから。焼き魚の目をつつくと、白くてかたいのが出てくるでしょ? あれ、熱でめちゃくちゃ白内障になった、魚の水晶体なんですよ。
42℃のシャワーをまぶたに当ててみて、その後どうだったのでしょうか?
あー、今もまだまぶたのヒリヒリがとまりません。目の玉もなんか熱い感じがします。多分想定より1年ぐらい早く白内障になると思います(泣)
体を張った実験で、目に大ダメージを受けた様子の大高先生。みなさんも試す際には温度設定を慎重に。
※情報は2018年10月25日現在のものです