カメムシが吸った跡があるミカンについて、SNSで話題になっています。これについて野菜ソムリエプロであり、野菜とフルーツに詳しい江戸野陽子さんに、詳しくお話をお聞きしました。
このように変色したミカンの実はカメムシが吸った跡だというのは本当なのでしょうか?
本当です。確かに、果汁が吸われてパサパサのスカスカになっているのでおいしくないですが、人体に害があるものではありません。
ツイートにもありますが、選別の過程で避けられることが多いので滅多なことではお目にかかりませんが、それでも人の手なので見落とされることもあるようです。
カメムシが口針を果実に差し込んで、内側の果汁を吸うことでこのような状態になります。吸われた部分は成熟できないので、皮の色が未熟な緑色になっていますが、なかなか見分けが難しいです。
みかん以外にも、普段よく食べるもので、実は避けたほうがよい状態はあるのでしょうか?
カメムシはみかん以外のフルーツにも害を及ぼします。ミカン以外だと、ナシとカキの果汁も狙ってきます。
ナシは吸われた部分が陥没し、果実がスポンジみたいにスカスカになります。
カキは果肉の色がその部分だけほんのり緑っぽく(分かりにくい)吸われた部分がスポンジ状になります。
いずれも人の目で見ても分かるようなものは、選別されることが多いですね。
いずれにしても、カメムシに吸われた部分はおいしくないようですが、体に害はないとのこと。一般的に店頭に販売されるものはプロの目で選別された後の商品ですが、気になる方は食べる前にチェックしたいですね。