バスタオルを洗う頻度について、SNSで話題になっています。「当然毎日洗う」「数回使ってから洗濯」「月に1回しか洗わない」など、人によってさまざまのようですが、果たして正解はあるのでしょうか? 住宅や家事に詳しいアドバイザー&コラムニストの藤原千秋さんにお聞きしました。
バスタオルのサイズや厚さによっても乾き方が変わりますし、入浴時の作法によっても湯上りの身体の汚れ具合が変わります。
ビッショビショで出てくるか、ある程度手ぬぐいなどで身体を拭くか、習慣の差もあります。
また衛生観念も人それぞれなので、正直なところ「正解」はないと思います。
とはいえ、バスタオルは、洗濯物の中でもとりわけ臭くなりやすいので注意が必要だという藤原さん。「洗った後の身体を拭くのだから汚れていないのでは?」と思っている人にとっては衝撃的な事実も。
衛生微生物研究センターによれば、使用直後のバスタオルには、使用者の身体由来の細菌が、1枚あたり「数十~数百個」付いています。そして洗濯せず3日使い続けると、細菌数は「数万~数億個」にも激増します。
細菌は一般的に、増殖するのに水分と栄養を必要とします。バスタオルは入浴後、身体や髪の毛の水分を拭くのが役割ですから、使用するごとに必ず水分が付きます。栄養(汚れ・汗・垢など)のほうも、使用済の下着などとは度合いが違うものの、全く付着しないわけではありません。
毎日洗うか、数日に一度か、はたまた月に一度か……バスタオルを洗う頻度に正解はない、とはいえ、きちんとケアが必要であることはわかりましたね。ちなみに、藤原さんのお宅ではどうしているのでしょうか?
我が家は子ども3人の5人家族ですが、バスタオルは1人1枚、洗濯したてを好み、かつリネンやガーゼはダメといった事情のすえ、探し当てた「薄手で大判のバスタオル」を愛用しています。
ほぼ毎日洗濯していますがあまり負担にならず、乾きも早く、重宝しています。
ケアが大変という理由でバスタオルそのものを使わないという選択肢もありますが、バスタオルならではの良さを手放したくないという気持ちも分かります。
であれば、バスタオルそのものの選定や、洗濯の仕方など、できることを組み合わせて、快適なバスタオルライフを送ることができるよう工夫してみて下さい。
入浴習慣やバスタオルのケアなどから総合的に自分の衛生観念と照らし合わせ、自分にとっていちばん最適な洗濯頻度を探してみるといいですね。