現役時代は部下を大勢率いていた「元エリート」が、新たなコミュニティで人間関係を築けなかったり、そもそも暇を持て余して行く場所がなかったり。そして、穏やかな老後を求めて移住した老人ホームでもトラブルが…。そんな居場所のない高齢者たちの現実に迫ります。
■毎日開店と同時に現れて居座る〝徘カフェ老人〟
椅子の背には上着、座面には私物らしいひざ掛けが敷かれ、荷物がぱんぱんに詰まったバッグと紙袋がひとつずつのっている。さらに新聞、週刊誌、パズル雑誌、薬袋などが無造作にテーブルに置かれ、とっくに空になったコーヒーカップは端に追いやられている。そのそばには、水滴がびっしりついたお水のコップがあり、彼がずいぶん長い時間、ここで過ごしていることを窺わせた。
カフェの若いスタッフとの会話をすることで愛情や優しさを補填している老人たち。徘カフェ老人たちの切ない現実が垣間見えます。
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■コールセンターにすがりつく孤独な元エリート
現在、コールセンターにかけてくる人の4割は60歳以上だそうだ。話し相手のいない老人が、問い合わせの後に身の上話をする。夜遅くになると、酒に酔ってかつての自慢話を語り、最後は「いま俺は独り身でさぁ」と寂しそうにしめくくる。藤原氏の知人はこんな風に愚痴をこぼしたという。
「だれかと話がしたかっただけ、としか思えない人が多い。人恋しい、ということだろうか」
一方で、コールセンターで暴言を吐く老人も数多いといいます。大勢の部下を指揮して業績を挙げた自負心が強い元エリートこそ、詐欺に遭いやすいなどの傾向もあるのだとか。
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■憩いの場所であるはずの老人ホームで人間関係に悩む住人たち
ある日、由里子さんは食堂に杖を忘れ、取りに戻るが、置いたはずの場所には何もない。探し回っていると、いつも取り巻きを連れ、ボス然として振る舞っていた女性入居者(仮にAとする)がニヤニヤしながら「ボケが始まったんじゃない?」と話しかけてきた。
しかし、1時間後に再び食堂に行くと、杖は記憶していた場所に置かれていた。その後何度も同じようなことがあり、彼女の仕業だと確信する。
老人ホームの住人たちのいちばんの悩みは「人間関係」なのだとか。価値観も生活習慣もまるで違う者同士が共同生活をすれば、衝突は避けられなくて当然かもしれませんが…。
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