ちょ…それは無茶だろ!『名探偵コナン』無理ありすぎな殺人トリック3選

コラム

後藤拓也

 

 

■走るジェットコースターから抜けだした!?「ジェットコースター殺人事件」

 

現在まで続く『名探偵コナン』の、記念すべき第1話として放送されたのが「ジェットコースター殺人事件」。ジェットコースターに乗っていた男性の首が切断されるという、残酷なこの事件のトリックは、驚くべき荒唐無稽さでした。

 

体操部に所属している女性が犯人だったこの事件。そのトリックは、セーフティガードから抜けられるようにバッグなどを背中に挟み、暗いトンネルのなかで抜け出して、ピアノ線を被害者の首と、コースターのレールに引っ掛けることで、首を落としたというもの。

 

後にコナン君となる高校生探偵・工藤新一は、体操部に所属しているのならば犯行は可能だと推理したようですが……どれだけ運動神経が良くても、さすがに無理なのではと思ってしまいますよね(苦笑)。

 

 

■滝の水を部屋に引き込み、水圧で壁を吹っ飛ばした!?「霧天狗伝説殺人事件」

 

霧天狗という魔物の伝説が伝わる山寺に、コナン一行が宿泊したことで遭遇することとなった「霧天狗伝説殺人事件」。この事件で使われたトリックは、『名探偵コナン』の事件のなかでも屈指の“無理感”があるものでした。

 

霧天狗の伝説になぞらえるかのように、壁に大きな穴が開いた部屋で、山寺の和尚が首吊り死体として見つかりました。警察は、霧天狗の仕業にカモフラージュした自殺として捜査を進めたわけですが……。

 

しかし、これは殺人事件。犯人は和尚を絞殺した後、ゴムボートに乗せ、木造の部屋を目張り。そして、近くの滝の水を天窓から部屋に引き入れ、水がたまって天井に近づいた死体を梁に括り付けたら天窓から脱出し、外から壁の小窓を斧で叩いて、水圧で吹っ飛ばした……とのことですが、書いていて訳が分からなくなってしまうほどの、無理があるトリックです。

 

 

■服に毒を塗って、おにぎりを食べさせて殺す!?「カラオケボックス殺人事件」

 

人気ロックバンド「レックス」のボーカルの男が、打ち上げで持ち歌を歌った後に、吐血して急死してしまったという「カラオケボックス殺人事件」でも、ありえないようなトリックが使われました。

 

ボーカルの男の死因は、青酸カリ中毒。遺書らしきものも見つかり、警察は当然のように自殺として捜査を進めてしまいます。しかし、犯人はバンドのマネージャーで、暴言を吐き続けられたことをきっかけとした殺人でした。

 

その方法は、あらかじめ被害者が着る服のヒジの部分に毒を塗っておき、持ち歌の振り付けで手に毒を付けさせて、手を使って食べるおにぎりなどを食べさせて殺すというもの。マンガやアニメのなかでは犯行に成功していましたが、現実ならば、そんなに都合よく上手くいかないだろ……とツッコミたくなるようなトリックですよね。