「最近、旦那さんとは変わらずラブラブなの~?」
「んー、実はそうでもなくて…。めちゃくちゃ早いんだよね(笑)。自分だけ気持ちよければそれでいいって思ってるんじゃない? もはや義務だよ」
「私なんて結婚前なのに既にレスなんだから、それに比べたらマシでしょ(笑)」
そう話すのは、結婚して5年になる専業主婦のY美と、バリキャリで独身街道まっしぐらのK代。どちらもアラフォー美女で、10代から彼氏が途切れたことのないモテ女たちだ。
そんな男性経験豊富な彼女たちですら、自分の性生活に満足していないのが現状。付き合いたてや結婚直後は満たされていたセックスも、年月を重ねるとおざなりに…。形式ばかりのキスをして、服を脱ぎ、愛撫もそこそこに挿入され、射精とともにセックスを終える。そしてそれが当たり前だと受け入れられているのが、日本のセックス事情と言えるのではないでしょうか。
平成ももう終わり新しい令和の時代が始まるというのに、セックス=挿入と言った概念だけが何十年間も変わっていない。自分もパートナーも、心と体が満たされるセックスとは?
■セックスに満足している日本人女性はたった19%⁉
「あなたがセックスをする目的は何ですか?」という日本家族計画協会が実施したジェクスの調査(※1)では、2位の「性的な快楽のため」(57.4%)という答えを抑え、「愛情を表現するため」が71.5%でトップに。ここから、多くの日本人がセックスを愛情表現の手段、愛を伝えるためのコミュニケーションの手段として捉えていることが読み取れます。
イギリスの大手コンドームメーカーDurex(デュレックス)社の調査(※2)によると、セックスに満足している人のうち80%以上が「セックス中にパートナーに尊重されている」と感じています。その一方、日本人女性で尊重されていると答えた人はたったの19%!
愛を伝えるための手段なのに、尊重されていないと感じてしまうセックスは単なる挿入でしかありません。日本人女性がいかに満たされた幸せなセックスから遠いところにいるのかが分かりますね。
また、女性が安心してセックスするために不可欠な避妊についても、日本における避妊方法のトップは男女ともにコンドームがダントツ1位。しかし2位が正確な避妊方法とはいえない膣外射精法ということもあり、避妊についてきちんとコミュニケーションを取れていない事情も関係していそうです。
■幸せなセックスに欠かせないコミュニケーション
では、コミュニケーションに溢れたセックスをするにはどういうことに気を付けるべきなのでしょうか? これまで多くの性についてのお悩みを解決してきた産婦人科医の宋美玄先生に聞いてみました。
「日本ではそもそもベッドの上で話をする文化がなく、ベッドの上でする話をそれ以外のところでするのもはばかれる文化がありますよね。そのため、セックスについては少しずつお互いに歩み寄り、話をする機会を意識的に増やしてみるといいかもしれません」
そうは思っていても、なかなか恥ずかしくて言い出せず、レスに陥るカップルも多いようです。
「確かに日本は恥の文化があるため、夫婦間でもセックスの話題を出しづらいと思います。そんな時は下世話な噂話から始めて、『そういえば、私たちしていないよね』とか『こういう話ってあまりしていないね』などとカジュアルに話を持っていく。
後は、『ノルウェーの森』を一緒に観ることも昔よくオススメしていました。あの映画はセックスについて悩んでばかりなので、『あそこまでこじれるのって不幸よね』と話してみてもいいでしょう。映画なり、友達のうわさ話なり、2人で少しずつセックスについて話をしてみる。相手を構えさせないことがポイントです」
避妊について言い出せず、膣外射精を甘んじて受け入れてしまう……。そんな女性はどうしたらいいのでしょうか?
「日本ではまだ浸透しきっていないピルですが、世界で1億人の女性が飲んでいる避妊薬です。女性向けネット診療サービスを展開するスマルナなら、WEBで診察が完了し最短で翌日にピルを配送してくれます。彼がコンドームを嫌がるようなら、ピルを飲むことを相談してみてもいいと思いますよ」
幸せなセックスに欠かせないもの。それはセックスの最中のコミュニケーションはもちろん、普段から理想のセックスについて語り合うことが大切と言えそうです。
※情報は2019年4月23日現在のものです
※1 日本家族計画協会日本家族計画研究センター ジェクス ジャパン・セックス・サーベイ ※2 デュレックス グローバル リサーチ
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