なぜ人々は、名古屋流の「コメダ珈琲」に惹きつけられるのか?

コラム

citrus 編集部

名古屋流のサービスがブームとなり、すっかり首都圏でも定着したコメダ珈琲。なぜか定期的に足を運びたくなる魅力があり、つい長居してしまうという人も多いのではないでしょうか。そんなコメダ珈琲について深堀してみます。

 

 

 

■「お客が長居する」経営なのになぜ儲かるのか?

コメダのコーヒーは「すっきりとした香味とミルク、砂糖に負けないしっかりとしたボディ」がコンセプト。ブラックはもちろん、ミルクや砂糖をいれても美味しい味になっている。1杯420円というブレンドコーヒーは、1杯220円で飲めるドトールコーヒーなどと比べると決して安くはない。しかし、ある調査によると、コメダの客の平均滞在時間は約60分、ドトールコーヒーは約30分というデータがある。時間で割ると1分あたり7円と7.3円で滞在コストではコメダに軍配があがるのだ。

一見変わった長靴型のグラスで提供されるクリームソーダやおなじみシロノワールまで、人々を虜にするコメダのヒミツに迫ります。

 

 

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■シニア世代が毎日のように通ってしまうワケは…?

コメダ珈琲店は「街のリビングルーム」をコンセプトに掲げ、ゆったりとしたくつろぎ空間でシニア世代のニーズをがっちりつかむ。といっても特に高齢者向けをうたうわけではない。若者も家族連れも等しく扱う。店によっては来店客の大半を若いカップルが占めることもある。ウォーキングの帰りにコメダ珈琲店に寄るのが日課だというレイコさん(67歳)は「いろいろな世代がいると、他のお客さんを観察する楽しさもある」と語る。

11時までやっている「モーニング」で提供されるコーヒーとトーストとゆで卵。いずれも、家でも簡単に食べられるものであるはずなのになぜ店に通ってしまうのでしょうか。

 

 

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■どうやって名古屋文化は全国にファンを獲得するまでになったのか

「シロノワール」は1977年のコメダ珈琲本店オープンとともに生まれています。まずは地元で口コミが広がり、その後、コメダ珈琲が全国へ店舗展開する過程で、シロノワールも熱烈なファンを獲得していきます。

 

その口コミのエネルギーとなったのが、「おいしさ」に加えて温かいデニッシュと冷たいソフトクリーム。そういえば小倉トーストも、「バターの塩味とあんこの甘さ」(『dancyu』1996年7月号)と、そのギャップが注目されていました。

有名な「モーニングサービス」も含めて、少し不思議なところがある名古屋の喫茶店文化。ファンを拡大し、定着するまでにはさまざまな経緯があったようです。

 

 

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