ついつい無意識にやっている、エスカレーターの片側空け。もはや都会では習慣や常識と捉える人も多いかもしれません。
話題となったのはエスカレーターで「立ち止まる」ことをアピールするマークが付いたキーホルダー。「わけあってこちら側で止まっています」という一文が書かれています。文字どおり事情があってエスカレーターの右側で止まっている人が、後ろにいる歩いて通行したい人に対して知らせるためのもので、実際、
「私もこのバッジを鞄に付けております。左半身に障害があり、左手でベルトを掴めず、右側に立つしかないのです」
という人もいるのですが、実際にはこんなマークを作らなければならないほど、エスカレーターでの歩行はもはや日常となっています。
「一応『エスカレーターでは歩かないで下さい』と注意書があるのですが、殆んどの人が無視していますね」
「止まって乗ってたら、横を通りすぎながら舌打ちしてにらんでくるサラリーマンに遭遇した」
「立ち止まるマークに気付ける人ならルールを守ってると思う」
SNSではさまざまな意見が飛び交い、エスカレーターを歩くことの危険性を指摘しつつ、片側空けに反対する人も多くみられました。
「障害を持った父を持ち、自分も障害を持っていて、乗っているそばを歩かれる事が、いかに危なく恐怖かを知りました」
「これからパラリンピックも開催されるのにいい加減健常者の方優先は止めて頂きたい」
「エスカレーターと階段が併用されている箇所ではエスカレーターでは歩行厳禁、急ぐなら階段を使えば良い」
一方で、他人と並んで乗ることに抵抗がある、急いでいるときは歩けるように片側をあけてもらえるとうれしい、マナーを守れば歩いてもよいのでは……などの理由で“歩く派”の人も。
「東京の朝の通勤ラッシュで立ち止まったら突き飛ばされそうになる」
「最低限、立っている方に迷惑が掛からない様に利用するのが良いし、立っている側も急いでいる方の事も理解して、お互いに利用するのが好ましい」
「自分は駅で普段は階段を利用しますが、近くにエスカレータしかない場合は、その右側を歩くことが多いです。右側に立っている方がいらっしゃれば、それは何か事情がある方か関西の方だと理解しますし、勿論左側に立っている方には十分気を付けます」
エスカレーターはもはや動く階段という認識の人もいる中、全員が立ち止まって利用する状態にするのは一朝一夕には難しそう。「立ち止まりマーク」をきっかけに、立ち止まる人も歩く人も、互いに相手を思いやる気持ちを大切にすべきなのかもしれませんね。