■「ハーゲンダッツ」の“ダッツ”は…
「ハーゲンダッツ」という言葉の響きを聞いて、ヨーロッパをイメージした人は、かなり鋭いと言えるでしょう。この名前は、「究極のアイスクリームを作る」という野心を持ち、ニューヨークでブランドを創始したルーベン・マタスの造語で、“ハーゲン”は、デンマークの首都・コペンハーゲンより取られています。
公式サイトによれば、「高品質なミルクをイメージさせる」ということで、この北欧の都市が選ばれたのだとか。では“ダッツ”には、どのような意味があるのでしょうか。
実はこの“ダッツ”、“ハーゲン”と組み合わせたときの響きの良さからチョイスされただけで、まったく意味のない言葉なのだとか。原料や製法にこだわって作られている“究極のアイスクリーム”のネーミングとしては、驚くほど適当な由来ですよね。
■「ピノ」はイタリア語で……
森永乳業が1976年より販売している「ピノ」。カップやコーンで提供されるアイスが主流だった時代に、新しいスタイルのアイスを模索するなかで、ピックで刺して食べる新商品として開発・発売されました。
その大きな特徴は、どんな人でも一口で食べられるように計算された、小さな円錐台の形状ですよね。ただの円形や丸ではなく円錐台にすることで、口内でチョコと接する面を増やしているほか、アイスとチョコが混ざって溶けやすくなるようにするという狙いもあるそうです。
商品名もこの小さな円錐台が由来となっていて、見た目が似ていることから、イタリア語で「松ぼっくり」を意味する「ピノ」と命名されたのだとか。また、ユーザーに親しみを抱いてもらえるよう、語感のかわいらしい名前をつけたいという理由もあったようです。
■グリコの「パピコ」と「パナップ」は……
最後にグリコの販売する2つの人気アイス、「パピコ」と「パナップ」の名前の意味をお教えいたしましょう。
2個つながったチューブ型の容器が特徴の「パピコ」は、「ハーゲンダッツ」の“ダッツ”と同じで、あまり意味はない模様。公式サイトの説明によれば、ぱ行は「発音が歯切れも良く、明るいイメージがある」ということで、語感重視のネーミングとなったようです。
一方、フルーツソースが魅力的な「パナップ」は、“パフェ”を“カップ”で手軽に食べられるように開発された商品とのこと。なので名前も、“パフェ”と“カップ”を合わせて命名したと公式では説明されているのですが……この2つの単語には、“ナ”の要素が見当たりませんよね。なぜ「パ“ナ”ップ」になったのか、その謎については、どれだけ調べても解けずじまいでした。情報をお持ちの方は、ご一報いただければ幸いです。