■"カレー"油そばと謳うだけあって、しっかり福神漬けも入っていました
男たちを惹きつけるガッツリ系ラーメンの元祖といえば、首都圏を中心に約40店舗を構える『ラーメン二郎』。
何を隠そう、筆者も二郎に魅了され、全店舗を毎年最低1回は巡礼している“ジロリアン”の一人だ。
そんな筆者だが、実際のところは「ラーメンは絶対に二郎しか食べない」というわけではなく、二郎をマネした“インスパイア系”の店舗に行き、気分転換していることもしばしば……。
2月の3連休の中日、高校時代の後輩と埼玉の大宮で遊んだ筆者は、帰り道に一人で『ラーメンどでん 大宮店』(埼玉県さいたま市大宮区)へ。
どでんは埼玉県内に3店舗を展開しており(そのうち1店舗はつけ麺専門店)、大宮店では2017年のオープン当初に一度食べていたのだが、筆者の職場は東京ということもあって、そこから約3年もご無沙汰してしまっていた。
なぜ急に再訪する気になったのかというと、ふと思い出したように店の公式ブログをチェックしてみたら、3連休限定で「カレー油そば」(800円~)なるものを販売すると知ったからだ。二郎系とカレーの相性のよさは、本家二郎である『相模大野店』(神奈川県相模原市南区)の限定メニュー「グッチーズ」などで証明されている。インスパイア系といえども、マズくなるはずがない。
そんな期待を膨らませ、20時過ぎにどでんに到着したところ、店の外には10人以上が並んでいた。列に接続する前に店内で食券を購入すると、中にも待ち客がいるのが見え、今からどれだけ待たされるのかと憂鬱になる。
寒空の下で30分ほど耐えたのち、ようやく筆者も店内へ。店員さんに食券を渡し、無料トッピングを伝える。油そばの注文者は生たまごの有無を選べるので“あり”でお願いし、味付けあぶらは、“増し”よりもさらに1段階多い“どでん”でお願いした。なお、店名にもなっている“どでん”とは、東北の方言で“びっくり”を意味するらしい。
――そこから数分後、いよいよカレー油そばが“着丼”。モヤシの山の上にカレー色のあぶらが鎮座しており、見るからに食欲をそそる。福神漬けや玉ねぎのトッピングも色鮮やかだ。
いざ食べてみると、辛すぎることのない絶妙なスパイシー加減で、どんどん箸が進む。別皿提供の味付けあぶらと生たまごを途中で投入し、最後まで飽きずに完食。これがレギュラーメニューだったら、もっと頻繁に通いたくなるおいしさで、まさに“どでん”というべきか。
ちなみに、カレー油そば効果でこんなに混んでいるのかと思いきや、筆者の前後は普通のラーメンや油そばを頼んでいる客ばかりで拍子抜け。逆にいえば、限定メニューで釣らなくても、日頃からしっかり集客できているという証だろう。駅前の好立地というわけでもないのに、大したものである……なんて上から目線なことを思いながら、大満足で店を後にした。
※本記事の情報は2020年2月下旬時点のものです