■ガンダムは女たちの物語と言っても過言ではない…
『機動戦士ガンダム』シリーズは、過酷な戦争に翻弄される男女を描いた、言わずと知れた人気SFアニメ。作中には、物語を引っ掻き回し強烈な印象を残す “悪女キャラ” や、八面六臂の活躍をする "女傑キャラ" がたびたび登場していた。
今回は、同シリーズに登場する女性キャラクターを紹介する。
ガンダムといえば国民的ロボットアニメシリーズであり、戦争の無情さを描いた内容で多くのファンを獲得している。そんな同シリーズには、物語を引っ掻き回し強烈な印象を残す “悪女キャラ” も多く登場するのだ。そこで悪女キャラを5人、独断で厳選した。
まずは『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』から、連邦、ジオン間を行き来する“宇宙の蜉蝣(かげろう)”ことシーマ・ガラハウを紹介する。艶のある長髪に肩から羽織った大きな上着と真っ赤な軍服、そして手に持った扇子がトレードマークの女傑だ。本作で大規模紛争を引き起こすジオンの残党“デラーズ・フリート”と手を結ぶ元ジオン軍のエースだが、その辛酸を嘗め尽くしたような表情から察する通り、現役時代に大虐殺などの汚れ仕事をやらされ続けた過去を持つ。それゆえ人を信用せず、自身と部下の地位回復のために両陣営間で暗躍したため、物語的には“悪女”の烙印を押された悲劇の人なのである。
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『機動戦士ガンダム』シリーズには、戦場や政治の世界で男たちを率いて、八面六臂の活躍をする女性キャラクターがたびたび登場していた。そんななかから、とりわけ魅力的な “女傑キャラ” を紹介したい。
まずは、『新機動戦記ガンダムW』とその続編『新機動戦記ガンダムW Endless Waltz』に登場したヒロイン、リリーナ・ピースクラフトだ。物語当初は、地球圏統一連合のドーリアン外務次官の娘として、リリーナ・ドーリアンと名乗っていたリリーナ。聖ガブリエル学園に通うエリート才女だったが、自分の命を狙う本作の主人公ヒイロ・ユイとの邂逅を重ねるなかで、自身の出自を知り、戦争に身を投じていくようになる。その正体は、かつて平和主義を唱えて滅亡した国「サンクキングダム」の王女。激動のなかで指導者としての才能を開花させ、一時的ではあるが祖国を再建。その後は完全平和主義を唱え、地球圏統一国家の国家元首にまでのし上がるのである。戦後は、カリスマはそのままに外務次官として、平和を実現する活動に邁進していった――そんな彼女、その時点でまだ15歳なのである。
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■『逆襲のシャア』でアムロとシャアを取り巻いた女たちって実は……
最後に、『逆襲のシャア』でアムロとシャアを取り巻いた女たちをフィーチャーする。
『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』に登場するクェス・パラヤはアムロ・レイに憧れる13歳の少女。年齢で言うと中学生ぐらいの年頃の彼女は、物語中盤からシャア・アズナブルに心酔するようになり、アムロたちを裏切ってネオ・ジオン軍入りするというキャラクターです。そんなクェス、かつてアムロの恋人だったことはご存知でしょうか…!? ちょっと誤解させてしまう間違った表現でした、スイマセン。正しくは、クェスの中の人(声優)である川村万梨阿さんが、『逆襲のシャア』の6年前を描いていた『機動戦士Zガンダム』で、アムロの恋人であるベルトーチカ・イルマを演じていた――というのが真実です。