去年3月、大阪。漁業関係の仕事をしていた、釣りが趣味のHさん。彼は兄と2人で暮らしていた。この時期は、家の近くで採れるアサリが食卓によく並ぶ。ある日、Hさんは釣り仲間からアサリをもらった。そしてこのアサリが、ある悲劇を引き起こす!
さっそくその翌日、砂抜きしたアサリを酒蒸しにしてひとりで食べた。すると、およそ1時間後……異変が!いつものように食後の一服をしようとタバコをとりだした。しかし、なぜかタバコがくわえられない……唇と指先の感覚がなくなったようだった。
さらにその直後、手足に力が入らなくなった!兄に助けを求めたが……まだ寝ていたため、なんとか自分で119番に電話。救急隊が到着した時には……意識ははっきりしていたが、うまくしゃべることができなかった。自力では全く動けない危ない状態……すぐに、近くの救命救急センターへ!
救急車を呼ぶ電話でアサリを食べたことを伝えていたHさん。その救急隊がどんどん症状がひどくなるHさんの代わりに医師に報告をした。それまでにも自分で採ったアサリを何度も食べていたのになぜ?
謎の症状の原因は、麻痺性貝毒というものだった。主に、アサリやホタテガイ、カキなど、貝の中でも二枚貝に含まれることがある毒。アサリなどの二枚貝には、濁った海水を短時間に多く取り込み、きれいにして排出する浄化作用がある。
このとき同時に、餌としてプランクトンも取り込んでいるが、その中に一部「有毒プランクトン」と呼ばれるものがあり、それを取り込んでしまうことで、毒を蓄積していくのだ。どの貝に毒が蓄積しているかは、見た目やなんと味でも判別が不可能。そして、この毒には命をもおびやかす恐ろしい性質があった!
■二枚貝に含まれる麻痺性貝毒の恐ろしさとは
毒が蓄積された貝は基本的には加熱しても意味がなく、食べてから早ければ30分程で症状が現れる。口や指先のしびれから重症になると全身の麻痺、さらに言語障害が起こる。最悪の場合、横隔膜などの呼吸筋が麻痺し、呼吸困難で死に至ることも。特効薬などはなく、基本的には毒を体外に排出するための処置をするしかない。
Hさんの場合、ほとんど体が動かない状態が、2日間も続いた。3日目にはなんとかしゃべれるようになり5日後に無事退院。幸いにも後遺症はなかったという。
また、病院がアサリを採った友人に連絡した事で、その友人は食べずに済んだ。そもそも貝毒があるかどうかは見分けがつかない。実は、各自治体は貝毒の原因となる有毒プランクトン量の調査を定期的に行っている。Hさんが食べた時期、大阪府の海域では高い数値の貝毒が検出されていた。実際、海岸では注意喚起もされていたが、Hさんは軽く考えてしまっていたという。
大阪湾の同じ場所で、スタッフが実際にアサリを採取し検査に回した。また、比較のため、東京湾の数箇所で採取したアサリも検査。その結果、東京湾はほとんど検出なし。そして、大阪湾はギリギリ規制値以下の数値だった。現在はアサリ以外の二枚貝から貝毒が検出され、出荷が停止されている。(※最新の情報は各自治体のHPなどでご確認ください。)
ちなみに潮干狩り場では、もしその海域で貝毒が確認された場合、閉鎖するか、別の安全な海域のものと交換するなどして対応している。自分で貝を採るときは、十分情報を集めてから行ってください。(2019年7月 9日 ON AIR)
ザ!世界仰天ニュース
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放送日時:7月28日(火)21:00~21:54
※関東地区では よる20:54から特別編を放送
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