1987年のスタートから30年以上も連載されている漫画『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズ。スタンド使いと呼ばれる超能力者が有名だが、実は人知を超えた超生物もいくつか登場している。今回はそんな“人ならざる種族”を紹介したい。
■【吸血鬼】/謎の石仮面によって生み出される凶悪種族!!
まず紹介するのは、第1部「ファントムブラッド」から登場し、同部の倒すべき敵生種族として活躍した“吸血鬼”だ。
シリーズ初期のアイコン「石仮面」によって、人間の潜在能力を引き出されて生み出される存在であり、その名のとおり人に噛みついてその血を吸う。また、指先を突き立てることでの吸血も可能。
その力は人間を凌駕し、跳躍力は5~8m、拳の瞬間破壊力は2000~4000kg平方cm、さらに体の一部を他人に埋め込んで操ったり、体液を注入してゾンビのようにしたりと、まさに化け物である。性質は凶暴そのもので、劇中ではディオ・ブランドーがこの怪物に変身を遂げている。
■【柱の闇の一族】/歴史の影に潜んで生きた知られざる種族
次は、第2部「戦闘潮流」に登場する“柱の闇の一族”だ。彼らは動植物のエネルギーを吸収して生きてきた一族であり、長寿と引き換えに太陽の光を浴びると死んでしまう性質を持っている。
個体数も少なく、人間誕生以前からひっそりと地球で暮らしていたが、ある時カーズという天才が生まれる。カーズは太陽の克服を目指し、潜在能力を引き出す“石仮面”を製作。その後、彼の過激な思想を恐れた一族はカーズに歯向かったもののあえなく全滅。カーズ含む4人を残し、一族は歴史から消え去った。
カーズら4人は“柱の男”とも呼ばれており、それぞれ異なる肉体操作と戦闘術を持っている。だが、皆一様にその肉体は強靭そのもの。作中では、先の吸血鬼さえ触れるだけで削り取るように捕食したうえ、爆弾を飲み込む、肉体を操作して通風孔に入り込むなどの暴れぶりを見せ、同部の敵勢力として猛威を振るった。
■【岩人間】/人のようで人でない、人間社会に紛れ込む危険な一族
最後は、杜王町を舞台にした第8部「ジョジョリオン」に登場する奇怪な種族“岩人間”を紹介したい。
岩人間は一見すると人間と見分けがつかず、人間のように交配して種を増やし、社会に溶け込んで暮らしている。しかし、その皮膚を岩のように硬化させて冬眠と脱皮を繰り返す性質があり、その寿命は平均で240歳と長寿。
人間と意思の疎通は可能だが、共存は果てしなく難しく、仮に岩人間と人間が恋愛関係に陥っても、97.5%は岩人間が人間を殺害してしまうという。また、種族の95%が生まれながらにスタンド使いであり、人間を利用しながら“豊かさ”を得ようと暗躍を続けている。