【北斗の拳】ラオウの魂の名台詞3選「わが生涯に一片の悔いなし!!」だけじゃない!

コラム

TND幽介

 

原作・武論尊、作画・原哲夫が生み出した、週刊少年ジャンプの名作漫画『北斗の拳』。核戦争後の崩壊した世界が舞台の本作に登場する敵役のラオウは、その圧倒的カリスマ性から主役に匹敵する人気を誇っている。今回はそんなラオウの名言を厳選した。

 

 

■「おれは誰の命令も受けぬ!!」

 

まずは第8巻より、ラオウの気性が見事に表現されたこの言葉から紹介したい。北斗神拳の伝承者として、師・リュウケンの元で弟のトキ、義弟のジャギ、ケンシロウと共に研鑽を積んでいたラオウ。

 

しかし、伝承者を選ぶ戦いはケンシロウに軍配が挙がった。戦いに負けたものは北斗神拳を捨てねばならないと諭す師のリュウケンに対し、伝承ではなく“最強の拳法の習得”を目的に北斗神拳を学んでいたラオウはこれを固辞し、「おれは誰の命令も受けぬ!! たとえ神の命令でもな!!」と言い放った。

 

その後、「そんなことは神が許さぬぞ」と言うリュウケンに「ならば神とも闘うまで!!」とも言い切り、世紀末の世を征服せんと、何者にも縛られる生き様を歩もうとしたラオウ。この台詞は、彼のブレぬ自信と覚悟が滲み出た名言だ。

 

 

■「き…きかぬ きかぬのだ!!」

 

次は第12巻より、拳王を名乗り世紀末の覇者を目指して大軍団を率いる男・ラオウが、思わず慈悲の涙を流したこの名言を推薦したい。

 

かつて己が道を外した時に、自分を止めるように弟のトキに告げていたラオウ。幼少期はラオウすら凌駕しかねない天賦の才を持ちつつも、確固たる信念を持つ兄に憧れたトキ。月日が流れ、世紀末の世を暴虐と共に平定せんとするラオウに、今や北斗神拳を癒しの技として病める人々に使い、自らも病床の身となっていたトキが立ちはだかる。

 

兄に憧れた故、兄が得意とする封印していた剛の拳を使って戦いを挑んだトキ。しかし、病んだ身では兄には及ばなかった。トキ渾身の一撃を受け止めたラオウは、涙を流しながらトキの想いやその散りゆく命を想い、この名台詞を吐くのだった。

 

 

■「わが生涯に一片の悔いなし!!」

 

最後は第16巻より、ラオウが散り際に咆哮した、彼を代表するこの名台詞を紹介しよう。

 

義弟のケンシロウとの最終決戦。互いに北斗神拳の究極奥義“無想転生”を会得し、激闘を繰り広げたケンシロウとラオウ。互いの愛憎を忘れ、幼き日修行の日々を思わせる無心の打ち合いの末、ラオウはついにケンシロウに致命的な一撃を食らってしまう。

 

それでもなお倒れることはなくケンシロウに向かっていったラオウだったが、己の死期は避けようがなかった。だが、ラオウは清々しい表情でケンシロウたちに別れを告げ、突き上げた拳から雲を引き裂く闘気を発してこの台詞を残し、立ったまま果てたのだった。