■ビールの大瓶は、なぜ中途半端な量なのか知っていますか?
忘年会や新年会といった宴会や、結婚式の披露宴など、大勢で一斉に乾杯するときの「とりあえずビール」に使われやすい瓶ビール。
中には、缶よりも瓶派だ!と、自宅で飲む際にも瓶ビールを選ぶ方もいると思います。
そんな、みなさん1度は見たことがあるであろう瓶ビールですが、容量が中途半端なのをご存じでしたか?
スーパーなどでもよく目にする缶ビールの場合ですと、350mlや500mlと切りのいい数字の容量になっています。
しかし瓶ビールの場合は、大瓶が633ml・小瓶が334mといずれも中途半端な容量になっているのです。
なぜ、こんな中途半端な数字になっているのでしょう?
その答えは、遡ること昭和15年(1940年)に制定された酒税法と、当時の製造技術が関係しているのです!
ビール大びんの容量が633mlという中途半端な数字になったのは、昭和19年(1944年)のこと。その4年前の昭和15年(1940年)3月に新しい酒税法が制定され、それまでビールに付加されていたビール税と物品税が一本化されました。そこで、それまで使われてきたビールびんの容量を調べたところ、これがなんとバラバラ。それなら、一番小さいびんを基準としておけば、それより大きいものを使っても対応できるのではないかと考えられたのです。その時の一番小さいびんが3.51合、つまり633.168mlだったというわけです。
(出典:サッポロビール公式サイト)
ちなみに、小瓶も同じような理由で334mlに決められているのだそう。
当時はビール瓶を均一に作る精密な技術がまだない時代だったのですね。
その後作られた中瓶は、技術の発達の甲斐あり、容量500mlと切りのいい数字に作られています。