アニメ化もされ、発行部数は約2500万部の人気ギャグ漫画『行け!稲中卓球部』。その登場人物のひとりである田中は、普段はおとなしいものの時に仰天の行動に出ることも。今回は田中の意外な行動力が発揮されたエピソードを振り返っていきましょう。
■“女を捨てた”と話す美人教師に、突如田中がとった行動とは…
むっつりスケベな田中は、前野や井沢をも驚かせるほど大胆な行動をとることもあります。その代表的なエピソードが男勝りな美人教師・渡辺先生が教育実習でやってきた時の出来事です。
体育を受け持つことになった渡辺先生は、超スパルタ指導だと生徒の間で話題に。女らしさが一切見られない渡辺先生のプライベートに関心を持った前野、井沢、田中は、職員室にいる渡辺先生のもとへ向かいます。
そんな前野らに対する渡辺先生の反応は、「私は女じゃない 十八でやめたんだ」というもの。それを受けた田中は、なんと渡辺先生の後ろからなんの前触れもなく胸を揉みしだき「つっぱってんじゃないよ 気持ちいいんだろ?」と耳元でつぶやいてみせます。
この行動には、普段から破天荒な前野、井沢さえもビックリして後ずさり。すぐさま渡辺先生にボコボコにされる田中でしたが、“らしさ”が垣間見えた場面でした。
■オナラ兵器で部員全員を気絶させ……本能の赴くままに楽しむ田中
田中は一年もの間、とあるモノを忍耐強く貯めこんでいました。それは……なんとオナラ。黒ビニールに入れたそれを見事貯め終えた瞬間の田中は、感動のあまり涙を流すほど。しかし、その表情はすぐに“どんなイタズラに使おうか”という悪意に満ちた笑みに変わります。
イタズラの内容を思案中、興味本位で黒ビニールを開けて嗅いでみた田中は悶絶。その効力に確信を感じた田中は、卓球部の部室にオナラを全て注ぎこむことを決意しました。そして、いざ実行…。…すると、部室にいた部員たちは、その臭さのあまり全員気絶してしまいます。
そこで田中は今までに見たことがないくらいにフィーバー。男部員は全員裸にしてボンドで顔とお尻をくっつけて繋ぎ合わせるというイタズラをかまし、女部員には胸を手で持ち上げて「いいなぁ!! いいなぁコレ!!」と叫ぶはしゃぎっぷり。
その瞬間、部室に入ってきた竹田にその姿を見られて赤面する田中ですが、すぐに切り替え、竹田に“一緒にこの状況を楽しもう”と提案。後ろめたさがありながらも片棒を担ぐ竹田ですが、田中のはしゃぐさまを見て「よくそこまで自分を出せるな…」と感心してしまうのでした。
■無気力状態の田中の「送れええええ」の一言で急に始まる段ボール旅
卓球部の練習中、田中の頭から突然「プチ」という音が鳴り、地面に横たわって完全無気力状態になってしまいます。ほかの部員が何をしても一切反応しないと思いきや、突如「送れええええ」と叫び出し、今度は泣きじゃくる始末。
事態を察知した前野と井沢は、「コイツはなぁ日々の暮らしがどーーでもよくなったんだ……捨てたんだよ…」と田中を段ボールに入れ、どこか知らない人のもとへと送ります。
俗世を捨て、いろんな人の家のもとを転々とする田中。初めは無気力だった彼も、出会った人たちの生活に触れることで人の温かみに触れ、生気を取り戻していきます。最後は卓球部室に戻り、「オレはオレの出会ったやさしい人達のタメにがんばる」と宣言。竹田らは「何だコイツカッコイイぞーー」「田中が大人になったーー」と思わず感動します。
それからは、またいつもの日常に戻ります。いざというときにとんでもない行動力を見せる田中の、ちょっといい話でした。