おうちキャンプで防災を学ぼう

コラム

citrus 編集部

 

■おうちキャンプで防災を学ぼう

 

未曽有の災害に見舞われた3.11.東日本大震災から10年。自然災害の多い日本では、誰もがいつも災害に備えておく必要があります。

 

「被災時訓練としてのおうちキャンプ」を提唱するのは、アウトドアナビゲーターの渡部郁子さん。渡部さんがYoutubeで公開している【おうちキャンプで防災を学ぼう】の内容をご紹介します。

 

キャンプブームに伴い、手軽にキャンプを始められるとして「おうちキャンプ」の人気が高まっています。アウトドアナビゲーターの渡部郁子さんが提案するのは、「防災訓練としてのおうちキャンプ」。家の中でキャンプを楽しむ際に、被災時を想定し「限られた水、電気なし、ガスなし」の状況を親子で体験してみることを動画の中で提案しています。

 

 

 

被災時訓練としてのおうちキャンプのポイント、まずひとつは、防災食クッキングです。限られた水しかなく、電気やガスなどのインフラが途絶えた場合という想定で、動画の中ではアウトドアグッズと備蓄食材を使って「防災食クッキング」を楽しんでいます。

 

 

備蓄食のカップヌードルを、水の代わりに備蓄しているトマトジュースを使って作ってみた結果、トマトジュースの苦手な息子のハル君も、おいしく食べることができました。

 

 

また、防災時に役立つ工作体験として、ペットボトルなどの廃材を使って懐中電灯の明かりを最大限に活用するランタンづくりに挑戦しています。

 

 

 

電気を消して、簡易ランタンを試してみると、想像以上に明るいことがわかりました。

 

 

家の中でテントを組み建てて寝てみた結果、「暑かった」と話すハル君。動画の中では、被災時にテントを使用する可能性があることや、被災時に避難する場所、家族の役割分担などを話し合う姿もありました。

 

 

家の中にいながら、被災時を想定するのはなぜでしょうか?

 

「実際に、震災や水害により被災すると、マンションの多くは、水道やトイレの水も使えなくなるところが多いのですが、あまり知られていません。電気が止まってしまえば、電気だけでなく水道も、たいていの場合ガスも使えなくなってしまうのです。

 

そういう想像力を働かせながら、おうちキャンプを楽しんでみました。キャンプという楽しい体験の中に、訓練も組み込んでしまえば、訓練自体も楽しいものになります。アウトドアの知識とグッズは、災害時に頼りになります。自宅のライフラインが途絶えても、アウトドア用のカセットコンロがあれば、温かい料理を作ることができます。我が家では、被災時にも活躍するアウトドアグッズを備え、日々活用しています。」

 

渡部さんは「おうちキャンプは寒い時期がおすすめ」と話します。「夏はぜひ、涼しいところでキャンプを楽しんでほしいからです。庭やベランダならいいですが、夏に家の中でクーラーを止めてテントで寝たら、大変なことになるのでおすすめしません。例えば家でマシュマロを焼いてみたり、テントがなくても寝袋で寝てみたりするだけで十分楽しめるのが、おうちキャンプのいいところ。雰囲気を楽しむだけでなく、電気を使わず一晩過ごしてみる、というようなアウトドア疑似体験を取り入れることで、防災にも役立つ学びにつながりますよ。」

 

 

災害について話し合い、どんな場合にどのように行動するか、おうちキャンプをきっかけに親子で話し合ってみませんか?

 

 

渡部さんとハルくん親子が様々なアクティビティを紹介するYouTubeチャンネル「ニコハルアウトドア」はこちら!
https://www.youtube.com/channel/UCuliMQZFiNfu7q_KFmw1vCg