『スラムダンク』部活に仕事に人生に…“もうだめだ”と思ったときに読むべき名場面3選

コラム

citrus 二階堂銀河

 

アニメも大人気のバスケ漫画『スラムダンク』は、主人公・桜木/湘北高校の成長と勝利だけではなく、桜木以外のキャラが逆境を乗り越えていく描写も多く描かれます。今回は、“もうだめだ”と思ったときに読むべき感動シーンを改めてご紹介します。

 

 

■三井(湘北):バスケを離れていた後悔を抱えながらも…

 

湘北に欠かせない3P(ポイント)シューター・三井は、過去に不良になってバスケから遠ざかっていた時期があったことを、バスケ部に復帰した後もずっとコンプレックスとして抱えながら過ごしていました。

 

そんな思いから過去を美化して今の自分を責める傾向にあった三井に対し、安西監督は山王戦で「そろそろ自分を信じていい頃だ…」、「今の君はもう十分あの頃を越えているよ」と評します。

 

自責の念を糧にしながら努力を積み重ね、山王戦ではここ一番の根性と気迫を見せた三井。そして、ディフェンスのスペシャリスト・一之倉を振り切り、3Pシュートで多くの点数を獲得。山王戦の勝利に大きく貢献しました。

 

 

■魚住(陵南):窮地に立つも恩師に報いるため覚醒!

 

両校ともにインターハイ出場がかかった陵南vs湘北戦で、陵南の主将・魚住はファウルを重ねてしまい退場一歩手前という危機に。陵南・田岡監督は万が一にも魚住が退場してしまったら勝利は見込めないとして一度魚住をベンチに下げますが、チームの大黒柱を欠いた陵南はたちまちのうちに湘北の快進撃を許してしまいます。

 

一年生の頃の魚住は練習に全くついていけず、苦しい日々が続き、いよいよ退部しようかという思いがよぎる日がありました。そんな魚住のもとに現れた田岡監督は、魚住を激励。魚住は復帰し、今や陵南に欠かせない存在へと成長したという経緯がありました。

 

そんな恩師である田岡監督の期待を裏切り、チームに貢献できていない自分のことが許せなくなった魚住は、「こんなに自分に腹が立ったのは初めてだ…」と内なる怒りの炎を燃やします。挽回のためコートに戻った魚住は、かつてないほど研ぎ澄ませた集中力を見せ、チームとしてまとまりを取り戻した陵南は決死の追い上げを見せるのでした。

 

 

■赤木(湘北):山王・河田には敵わないことを悟るが…

 

湘北vs山王戦で怒涛の攻撃に大きなビハインドを許してしまった湘北は、桜木のリバウンドによって挽回の流れを作り始めます。しかし、せっかく戦局が傾いたにも関わらず、チームの大黒柱・赤木が山王・河田相手に手出しできず、どん詰まってしまう事態に。

 

すると、赤木のライバルである陵南・魚住がコートに登場。這いつくばる赤木に対して、チームにとっての赤木の存在意義が何たるかを説きます。そして赤木はその言葉の意味をかみ砕き、「おそらく現段階でオレは河田に負ける」、「でも 湘北は負けんぞ――」と完全に吹っ切れます。

 

やるべきことがはっきりした赤木は、湘北の大黒柱として他のチームメイトの能力を発揮させるために全力で体を張り、その存在感を改めて他のメンバーにも見せつけるのでした。