※このコラムは『ガンダム』シリーズのネタバレを含んでいます。ご注意ください。
数十作品もある『ガンダム』シリーズのなかには、ある作品で主要キャラを演じた声優が別作品の主要キャラを演じることも。同じ声で違う人物なので、まるで転生して生まれ変わったよう…! 今回はシャア、デュオ、ゼクスの“声優転生”をご紹介!
■シャア・アズナブル『機動戦士ガンダム』→ギルバート・デュランダル『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』
NHK BSプレミアムで2018年に放送された『全ガンダム大投票』にて、全『ガンダム』シリーズのなかでキャラクター部門1位を獲得したシャア・アズナブル。初代『機動戦士ガンダム』の主人公であるアムロ・レイの永遠のライバルです。
シャア・アズナブルを演じた声優 池田秀一さんは、『機動戦士ガンダム』の同じ世界観の作品『機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)』で、「シャアの再来」と呼ばれたフル・フロンタルも演じていますが、別の世界観の作品『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』にも出演。
『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』で演じたのはプラント最高評議会議長であるギルバート・デュランダルでした。
デュランダルはモビルスーツには乗らないキャラでしたが、敵対するザフト軍のトップとも言える存在だったため、最終回では主人公キラ・ヤマトと舌戦を繰り広げました。モビルスーツに乗らずとも、主人公の前に最後に立ちはだかったのは“シャア声”だったというわけです!
■デュオ・マックスウェル『新機動戦記ガンダムW』→ラウ・ル・クルーゼ『機動戦士ガンダムSEED』
『新機動戦記ガンダムW』における5人のガンダムパイロットのうちの一人、デュオ・マックスウェル。ガンダムデスサイズを愛機とし、「死神」を自称するデュオは作中屈指の人気キャラでしたが、そんな彼を演じたのが声優 関俊彦さんでした。
関さんが再び『ガンダム』シリーズに登場したのは『機動戦士ガンダムSEED』の仮面の男、ラウ・ル・クルーゼ役。クルーゼは最終的にプロヴィデンスガンダムに乗ったのですが、彼は『機動戦士ガンダムSEED』におけるラスボス。
つまり関さんは違う2つの世界でガンダムを乗り継いでいるものの、一方は主人公の仲間として、もう一方は主人公の最大の敵として、ガンダムパイロットを演じていたのです。
■ゼクス・マーキス『新機動戦記ガンダムW』→ギム・ギンガナム『∀ガンダム』→ムウ・ラ・フラガ『機動戦士ガンダムSEED』
関俊彦さん以上に違うガンダム世界を渡り歩いたのが、声優 子安武人さん。
子安さんが『新機動戦記ガンダムW』で演じたのはゼクス・マーキス。ゼクスはガンダムエピオンを駆り、主人公が乗るウイングガンダムゼロと最後に一騎打ちをするというライバルキャラでした。
しかし、子安さんがラスボスとなったのは『新機動戦記ガンダムW』だけではありません。『∀ガンダム』にはギム・ギンガナム役で出演。主人公が搭乗するターンAの兄弟機であるターンXに乗り、最後の敵として立ちはだかりました。
子安さんは『ガンダム』シリーズにおいて敵キャラばかりかと思いきや、『機動戦士ガンダムSEED』では主人公の頼れる兄貴的なポジションのムウ・ラ・フラガを熱演。劇中後半でムウはストライクガンダムのパイロットにもなりました。
これまでは主人公たちを苦しめる役どころでしたが、『機動戦士ガンダムSEED』では仲間たちの窮地を救ってくれたのです…!