コミックスの累計発行部数が7200万部を超えるなど、週刊少年ジャンプの大人気タイトルとして愛されている漫画『HUNTER×HUNTER』。念能力者同士のバトルも必見の本作から、今回は念でさまざまなものを作り出す具現化系能力者を紹介していこう。
■クラピカ/メインキャラの一人、幻影旅団への復讐を誓う若き戦士
まず紹介するのは、本作のメインキャラクターの一人であるクラピカだ。金髪ショートの整った顔立ちで、劇中その性別が明言されていない中性的かつミステリアスな雰囲気をまとう。常に冷静に物事を判断し、それゆえに皮肉っぽくなってしまうところもあるが、根は仲間想いの熱い気質を持ち合わせている。
怒ると眼が赤く変化する“緋の目”を持つ希少部族・クルタ族の生き残りであり、同族を虐殺した幻影旅団の抹殺を心に誓っている。ハンター試験で出会ったゴン、キルア、レオリオとは友人関係であり、ともにヨークシンシティでは幻影旅団を相手に大健闘を見せた。その後は、奪われた緋の目を回収するために裏社会に入り込み、マフィアのノストラードファミリーの若頭、そしてハンター協会の最高幹部・十二支の「子」としてカキン王国の巨大船に潜入している。
その能力は具現化系に属しており、右手の指それぞれについた鎖を武器としている。「癒す親指の鎖(ホーリーチェーン)」などノーリスクで使用できる技がある一方で、「束縛する中指の鎖(チェーンジェイル)」など、幻影旅団以外に使用すると死んでしまう制約がある技も持つ。普段は具現化系だが、怒りから緋の目に変化すると特質系になる得意体質だ。
■シズク=ムラサキ/幻影旅団のおっとりとした危険なメガネ美女!!
次に紹介したいのは、幻影旅団のメンバーであるシズク。ジーンズにタートルネックのセーターという地味めな格好をした、外ハネ気味の黒髪ショートヘアーの美少女で、トレードマークはメガネ。
メンバー内では比較的新人の様子だが、おっとりしたように見えて遠慮なく発言するどこか天然気味の性格の持ち主。しかし、旅団としての活動時は涼しい表情で虐殺を行う危険人物でもある。ヨークシンシティ編で初登場し、街に集結したマフィア相手にド派手な戦闘を切り広げた。
能力は具現化系に属しており、「デメちゃん」というまるで生きているかのような不気味な牙のついた掃除機を出現させる能力を持っており、シズクが命じた無機物なら無尽蔵に完璧に吸引することができる。これにより犯行現場の完璧な証拠隠滅ができるほか、血液中の毒素だけ吸引するなどの離れ業も可能となっている。
■コルトピ=トノフメイル/偽物を生み出す規格外の能力を持つ幻影旅団員
最後は、シズクと同じく幻影旅団に属するコルトピだ。旅団員の中で一番の小柄で、性別はおそらく男性。普段は全身を覆うようなワンピースのような服に身を包んでおり、顔面を覆い尽くすほどの長髪からかすかに眼が覗いているというミステリアスな風貌をしている。
戦闘要員ではないようで、旅団内の腕相撲ランキングでは最弱。しかしながら、ヨークシンシティ編では後述の能力でマフィア陣営やキルアらを翻弄する見事な活躍を見せた。だが、暗黒大陸編の序盤に旅団を離れたヒソカが旅団長クロロと決闘をした際、旅団員が勝負に加担と判断したヒソカによるゲリラ的な旅団抹殺計画が勃発。不運にもコルトピはトイレ中にヒソカの襲撃を受け、首を切り落とされて絶命する羽目に陥るのだった。
その能力、「神の左手悪魔の右手(ギャラリーフェイク)」は、左手で触れた物体の複製を右手で念によって作り出す能力。24時間で消滅してしまう制約つきだが、ビルのような巨大なものも複製可能で、50棟は余裕で作り出せると取れる発言をしたこともある。しかも、その複製は念による探知技である「円」の効果もあるようで、レーダー要員として旅団にとって稀有な存在だったと言えるだろう。