1971年10月に最初のテレビシリーズが放送されて以来、50年もの長きにわたって愛されているアニメ『ルパン三世』。そのヒロイン・峰不二子はルパン三世に限らず多くの男たちを魅了してきた。今回はそんな不二子と縁の深い男たちのうち3人を紹介。
■クロード/清廉潔白な公国の王子、と思いきや……
最初に紹介するのは、テレビシリーズ最長話数を誇る1977年~1980年放送の『PART 2』から、第81話「不二子!男はつらいぜ」に登場したクロード。ベルテンベルグ公国の王子で、不二子と結婚しようとした人物だ。
偶然出会ったクロードと婚約した不二子。しかし、結婚のためには世界最大の純金の鐘“ミストレルの鐘”の本物を見つけ出し、式で鳴らす必要がある。ベルテンベルグ公国の王はルパンを不二子とクロードの婚約パーティーに招き、不二子と鐘を巡ってルパンとクロードを争わせるよう仕向ける。
不二子がお宝目的で結婚するエピソードは数多いが、この話では終盤にクロードと国王の真の目的が不二子を餌にルパンを誘き寄せ、本物の鐘を探し出させることだったと明らかになる。クロードの不二子への好意の有無は定かではないが、お宝のために手段を選ばないあたりは似た者同士と言えるだろう。
■ガーブ/可愛さ余って憎さ百倍? 執念のガンマン
続いては1984年~1985年に放送された『PART Ⅲ』第7話「死神ガーブと呼ばれた男」に登場したガーブを紹介。不二子と手を組んでマフィアが経営するカジノを襲撃したものの、不二子に裏切られ見捨てられたという過去を持つ。
かろうじて生き延びたガーブは、頭に銃弾を撃ち込まれてしまったことで視神経が異常発達し、次元の銃撃や五ェ門の剣技を目視できるほどの視力を獲得。ガーブは不二子への復讐を果たすため、ルパン一味に挑戦する。
裏切りの報いを受けさせようと不二子に迫るガーブは、何度裏切られようと不二子を許してしまうルパンとは非常に対照的。特に不二子にも仲間に裏切られる気持ちを味わわせるため、あえてルパンたちに居場所を知らせる執念深さは驚異的だ。
■ファロン/不二子が本気で惚れた!? 勇敢なる王子
最後に紹介するのは、同じく『PART Ⅲ』の第36話「鷲の舞い降りる時」に登場したファロンだ。ファロンはヘラザード共和国の王子で、独裁者のトルファー大佐から国を奪還するために“ヘラザードの鷲”というお宝を10年間探し求めていた。
不二子の協力でお宝を手に入れ、国の神像の元へ戻そうとしたファロンだったが、ルパン一味に妨害を受け、トルファーに捕らえられてしまう。本気でファロンを助けようとする不二子の姿を見たルパンは、ファロンの救出と国の奪還に助力することを決意する。
お宝のためなら平気で男心を弄ぶ不二子にしては非常に珍しく、損得勘定を抜きにしてファロンに尽くしていたことが印象的なこのエピソード。愛し合った不二子をあえて新たな冒険に送り出そうとするファロンの男気には、不二子が惚れるのも頷けるだろう。