夫婦揃って食中毒に苦しんだというFさん。それはある食べ物の扱い方に原因があった。
2017年。結婚してまだ1年程の、Fさん夫婦。育児休暇を終え、共働きになり...朝は大忙し!
夫のAさんは公務員。妻のBさんは、子どもを預け看護師として働いていた。
そんないつもと変わらない1日……だったのだが。帰宅するやいなや夫は、トイレへ直行!激しい下痢に襲われていた!!
実は最近、なぜか夫はお腹を壊すことが多かった。そしてこの日、ついにその原因が明らかになる。
そのきっかけは……Bさんにも同じ症状が現れたことからだった。出るものすべて出し切ると、夫婦揃って高熱に!
そして、水も飲めなくなった。この緊急事態に、同じマンションに住む両親に子どもを託し、近くの病院へ急いだ。
医師に何を食べたかを聞かれた夫婦。この日、2人が食べたのは昼の弁当だけだった。
愛する夫と、ついでに自分のためにも最近作り始めた弁当。ちなみにその日のメニューはご飯に卵焼き、冷凍食品のハンバーグ、それにキンピラとミニトマト……それに何か原因があったのか?
原因ははっきりしなかったが、2人は点滴のみで数時間後には回復。翌日、弁当が気になって、ネットで調べてみた。
すると、数あるネットの情報の中に1つ思いあたることがあった。それは朝、時間がないときについやりがちなことだった!
■弁当の菌が増殖した原因とは!?
実はBさんはご飯がアツアツのまま、弁当箱を閉じていたのだ! たったこれだけの事が、実は危ない!
ご飯がアツアツのまま弁当の蓋を閉めると、内部が高い温度や湿度に保たれてしまう。
すると、菌が増殖しやすいと言われる、30度から40度に保たれる時間が長くなるため、朝作った弁当に付いていた菌が、昼に食べるまでの間に一気に増殖し、その結果、食中毒を起こしてしまう危険性があるのだ。
そしてこの弁当の中には、菌を増殖させやすいものが2つある。そのひとつが卵焼き。
この日の弁当は、あえて美味しく作ろうと思い、超半熟にしていた! それが問題だった!
そして実はもうひとつ、この弁当の中に危険なものがあった。それがミニトマト。妻のBさんはヘタ付きで入れていた。これを十分冷ましていない弁当箱に入れると菌が増殖してしまうのだ。
弁当は本来、湯気が出なくなるまで熱をとってから蓋を閉めたほうがよいとされている。朝、ご飯を冷ます余裕がなかったときに、夫のAさんは度々お腹を壊していたのではないかと思われる。
ではなぜBさんは、それまで大丈夫だったのか? 実はいつも朝出勤すると……職場にあった冷蔵庫にすぐ弁当を入れていた!
弁当は、保冷バッグに保冷剤を入れて保管するか、蓋が保冷剤の機能をもつ弁当箱などで冷やしておけば菌の増殖が防げる。
Bさんはこの日だけ、たまたま弁当を冷蔵庫に入れていなかったので、2人揃って食中毒になってしまったのではと考えられた。
当時の夫婦の弁当を再現し、実験してみた! ご飯をアツアツのまま蓋を閉じたもの、ご飯の熱をとってから蓋を閉じたもの、熱をとった上で保冷バッグに入れたものを用意。
この3つの弁当を8時間同じ環境に置き、半熟の卵焼きに付いた菌の数で比較した結果、やはり、ご飯がアツアツのまま蓋を閉じたものが、ダントツで菌の数が多かった。
きちんと冷蔵したものに比べ菌の数はおよそ10万倍! 食中毒を起こしてもおかしくない数値だった。
弁当を作る際には、色々と注意してください!
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