顔に大量の発疹…ニキビ薬を塗っても全く効かない!その原因は顔に棲みつく「ダニ」だった

コラム

 

24歳の女性に起きた恐ろしい出来事。

 

2019年の年末、彼女は顔にかゆみを感じたのですぐにメイクを落とした。すると顔に白いブツブツができていた。

 

お風呂上がりには赤く腫れ、化粧水はヒリヒリする。翌朝になると、症状はもっとひどくなっていた。

 

実は中学生のころからニキビや肌荒れに悩まされてきた彼女。だがここまでひどくなったことはない。しばらく様子を見たが全く治らず、皮膚科へ。

 

医師からはただのニキビだと言われ、専用の塗り薬と抗生剤を処方された。年末年始で会社は休み、人に会う予定もない。化粧もせずにのんびり過ごしていると数日で赤みは随分ひいた。

 

しかし、年が明け仕事が始まるとまた顔中に赤い発疹が! 化粧で隠そうとしたが……痛い。

 

ずっと肌に悩まされてきた彼女……化粧をしないで人前に出るなんて考えられない。それにしてもニキビの薬がなぜ全然効かないのか?

 

彼女は食べ物のアレルギーを疑い、症状が出た日に食べていたヨーグルトとコンソメスープを食べるのをやめた。バランスのいい食事をこころがけ夜遊びもせず睡眠を十分とり規則正しい生活を送った。

 

しかし……症状は一向によくならない!! 気づけば人の肌ばかり見ている……。自分に自信が持てない、そんな時だった。同僚が自分もよく行く皮膚科を紹介してくれたのだ。

 

その皮膚科で検査を受けるととんでもない原因がわかった。それは……なんと「ニキビダニ」と呼ばれるダニだったのだ。

 

 

■顔に棲みつく「ダニ」の生態とは

 

実はこのニキビダニ、ほとんどの成人の顔に棲みついているという。その数なんと、200万匹以上!! 実に名古屋市の人口くらいのダニが顔にいる!!

 

ニキビダニは脂っこい食事を求めて毛穴にもぐり、皮膚の潤いを保つために分泌される皮脂を食べる。しかしそれ自体は害ではなく、余分な皮脂を食べて皮膚のバランスを保ってくれる。

 

しかし、肌環境が悪いと大量発生し、肌に元々いる菌のバランスを崩して炎症を起こす。さらに死骸が毛穴に詰まって、肌がボロボロになったり赤い腫れが出たりすると考えられている。

 

髪の毛根に入り込めば抜け毛の原因にもなる。普通の「ニキビ」はアクネ菌というバクテリアによってできる事が多い。しかし彼女の場合はニキビダニが原因だったため、ニキビの薬を塗っても効き目は十分でなかったのだ。

 

原因がわかった彼女。でもなぜニキビダニが急に増えたのか? 医師によると、メイク落としが十分ではなかったことが原因だと考えられるという。

 

 

その後、彼女は処方薬とメイクをきれいに洗い落とすことですっかり症状はよくなり、バッチリメイクの明るい女子に戻った。

 

ニキビダニの大量発生を防ぐには、水だけではなく洗顔料を使ってしっかり洗顔すること。でもゴシゴシこすりすぎると角質が剥がれ、逆にニキビダニを増やしてしまう。

 

また化粧道具の手入れ、男性はひげの手入れなど、肌以外のものに気を配ることも必要。さらに、精神的なストレスや夜更かしなども要注意! 脂肪の多い食事、酒の飲みすぎが影響することも多いとのことです。(2020年3月3日OA)