『るろ剣』知ってる!? 剣心の奥義「天翔龍閃」の“正体”…わかりやすく解説してみた!

コラム

citrus 二階堂銀河

 

全5部作となる実写映画も成功した人気漫画『るろうに剣心―明治剣客浪漫譚―』。主人公・剣心が使う剣術・飛天御剣流の奥義と言えば「天翔龍閃」です。そこで今回は改めて「天翔龍閃」の仕組みを解説していきます。

 

 

■奥義習得のため、剣心はかつて喧嘩別れした師匠・比古清十郎のもとへ

国家転覆を企む志々雄真実の討伐までを描いた「京都編」。剣心は志々雄のいる京都へ向かう途中、かつて喧嘩別れした飛天御剣流(ひてんみつるぎりゅう)の師匠・比古清十郎のもとを訪ね、志々雄一派を倒すためのさらなる力を求めて奥義の伝授を請います。

一度は比古に拒まれますが、紆余曲折を経て剣心は奥義伝授の修行を受ける許しを得ることに。そこで「命を捨ててでも」という覚悟で奥義を会得しようとする剣心でしたが、そうではなく「生きようとする意志」こそ奥義体得に不可欠であると気づかされるのでした。

 

 

■奥義習得後、剣心は蒼紫、宗次郎ら強敵を相手に次々と勝利を納める

比古から“超神速の抜刀術”である飛天御剣流・奥義「天翔龍閃」の伝授が完了し、はじめて剣心が実戦で披露したのが、志々雄のアジトでの四乃森蒼紫との闘い。そこで蒼紫が操る小太刀二刀流の奥義「回転剣舞六連」に対して「天翔龍閃」を繰り出し、蒼紫に勝利します。

続いて「天翔龍閃」を出したのが、蒼紫戦のあとに待ち構えていた、志々雄の懐刀である瀬田宗次郎との戦い。そこで宗次郎は蒼紫と同じく「天翔龍閃」の前に敗れますが、抜刀術・「天翔龍閃」の奥義たる特性に気づきます。

それは、抜刀の瞬間に右足を前にして踏み込むという抜刀術の定石から逸脱し、“そこからさらにもう一歩、左足を踏み込む”という点。生と死のはざま、極限の状況でさらに前へ踏み出すその一歩が刀に加速と加重を生み、“超神速の抜刀術”と成るわけです。

 

 

■志々雄戦では一度は捌かれるも、飛天御剣流は“隙を生じぬ二段構え”

「天翔龍閃」の正体を見破った宗次郎は、志々雄に情報を伝達。左足の動きにさえ気を払っていれば奥義の発動を察知できるため、志々雄なら「天翔龍閃」を看破できるだろうと宗次郎は予想します。

いざ、対・志々雄戦の最終局目で「天翔龍閃」を放った剣心は、実際に志々雄に発動のタイミングを見抜かれ、捌かれてしまいます。しかし、「天翔龍閃」にはまだ仕掛けがありました。技を捌いた際の刀と刀の衝撃で、弾かれた空気が急速に元の空間に戻ろうとする現象によって志々雄は前方に吸い寄せられ、体勢を崩したところに剣心が放つ「天翔龍閃」二撃目がクリーンヒットしてしまいます。

全ての技が“隙を生じぬ二段構え”である飛天御剣流の抜刀術。志々雄に浴びせた「天翔龍閃」の二撃目も例外ではありませんでした。剣心を最も窮地に陥れた最大の敵と言える志々雄ですが、「天翔龍閃」のすさまじい威力によって致命傷を負って敗北。こうして「京都編」の戦いは終結するのでした。