ダイエット中に、父に勧められた "あるモノ" を食べたら吐き気が…食べ過ぎ注意の定番おつまみとは

コラム

 

数年前の11月。愛媛県松山市でその事件は起きた! 高校3年生のAさんは、最近ちょっと自分の体形が気になっていたため、ここ数日、夕食ぬきというダイエットをしていた。


慣れないダイエット……空腹でお腹はなりっぱなし。このままじゃ眠れない……Aさんはキッチンへ向かった。


すると、そこにいたのは晩酌中の父。空腹に苦しむ娘に『あるもの』を勧めてくれた。


「これならカロリーも少な目っぽいし、きっと太らない」

 

そう思ったAさんはどんどん食べた。


そして、次の日も。気に入ってしまったので、自分の部屋で食べまくった!


しかし、食べはじめておよそ1時間後。彼女に異変が。なぜか焦点が合わず……めまいのような感覚が。


胃からものが逆流したみたいに気持ちが悪い。そして、めまいと吐き気はひどくなっていく。Aさんは朦朧とする意識の中で、必死で母親を呼んだ。


しかし母が来た時には、すでに口から泡を吹き、意識を失っていた。すぐに病院へ運ばれたAさん。そして、この症状の原因は、父に勧められ沢山食べていたあの食べ物だと判明した!

 


■謎の症状の原因はあの定番のおつまみ

 

恐ろしい症状を引き起こした原因は、酒の肴としても超メジャーな食べ物だった。それはなんと銀杏!! Aさんは『銀杏中毒』と診断されたのだ。

 

銀杏を食べ過ぎると、銀杏に含まれる『メチルピリドキシン』という成分が体内のビタミンB6の働きを邪魔する。


ビタミンB6が働けなくなると、嘔吐、下痢、呼吸困難などの症状が出て、やがて、中枢神経に異常が。


そして、起こるのが痙攣。痙攣を繰り返し起こすのが銀杏中毒の特徴なのだ。


すぐにAさんに、ビタミンB6の点滴が投与された。これが、銀杏中毒の最も効果的な治療法。


Aさんは、この点滴を一晩続け……翌日には回復することができた。

 

 

銀杏中毒と診断され、命の危険もあったAさん。


実はAさん、あの日食べた銀杏の数はなんと2日で100個! 明らかな食べすぎだった!


当時Aさんはダイエット中だったが、ダイエットをすると、ビタミンB6の摂取量が減ると考えられていて、そうなれば、なおさら銀杏中毒になりやすくなるらしい。


稀にだが、死亡例も報告されている銀杏中毒。どんなに美味しくても……食べすぎにはご用心!(2019年1月8日OA)