2021年10月、『マクロス』シリーズの完全新作『劇場版マクロスΔ 絶対LIVE !!!!!!』・『劇場短編マクロスF 〜時の迷宮〜』が同時上映された。今回は、そんな『マクロス』シリーズの魅力を語るうえでハズせない劇中の挿入歌を5曲紹介していこう。
■『マクロスF』より「ライオン」
『マクロスF』のテレビシリーズ18話からオープニングテーマとして使用された「ライオン」。本作のダブルヒロインであるシェリル・ノームとランカ・リーが二人で歌い上げる。「生き残りたい」と繰り返されるサビが特に印象的で、闘争心溢れるナンバーだ。テレビシリーズだけでなく『劇場版マクロスF 虚空歌姫 〜イツワリノウタヒメ〜』でも、ギャラクシー船団を襲うバジュラと対峙した際に二人の歌姫によって披露された。
■『マクロスF』より「星間飛行」
ランカ・リーによって歌われるこの「星間飛行」は、昭和のアイドル歌手楽曲の作詞を数多く担当した松本隆氏が作詞したことでも有名。親しみやすい歌謡ポップスだが、ランカがサビ前で放つ「キラッ☆」というセリフが一周まわって斬新で、彼女の代名詞のようになっている。『劇場版マクロスF 恋離飛翼 〜サヨナラノツバサ〜』では、スパイとして捕らえられたシェリルを救出する際に、囚人たち相手に堂々披露し会場を盛り上げた。
■『マクロスΔ』より「いけないボーダーライン」
“超時空ヴィーナス”とも呼ばれる5人組ユニット『ワルキューレ』が歌う「いけないボーダーライン」。『マクロスΔ』テレビシリーズ1話ではエンディングテーマとして使用されており、キャッチーで癖になるこの楽曲で視聴者のハートを掴んだのだった。“ミステリアスクイーン”美雲・ギンヌメールがメインボーカルを務めており、劇中ではヴァール化してしまったゼントラーディを鎮めるために歌われていた。
■『超時空要塞マクロス』より「私の彼はパイロット」
ヒロインの一人であるアイドル歌手、リン・ミンメイのデビュー曲で、初代『マクロス』のテレビシリーズと劇場版、両方で使用されていた。「キューンキューン キューンキューン 私の彼はパイロット」という歌詞がなんともかわいらしく頭に残る。『マクロスF』に登場するランカ・リーも同曲をカバーしていることから、ミンメイだけでなく、ランカのファンからも愛されている。
■『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』より「愛・おぼえていますか」
最後は、神曲と呼ぶにふさわしい「愛・おぼえていますか」。映画のタイトルと同様の楽曲名だけあり、劇中においてもクライマックスのキーナンバーとされた。主人公・一条輝とヒロインである早瀬未沙、アイドル歌手のリン・ミンメイの三角関係は、ミンメイの失恋をもって終結するが、戦線にいる輝のためにひたむきに歌うミンメイが切なくも美しい。シリーズ屈指の名シーンだと言えるだろう。