近年、主に90年代に名を馳せた国産スポーツカーの人気が再燃している。生産台数が少なかったり、車の生産ルールが変わったりなどさまざまな理由で価値が上がったからだ。同時に遊び心に溢れた車も多く、ドライバーの心を掴んでいた。今回は3台を解説!
■マツダ・RX-7
マツダが1978年から2003年まで製造していた「マツダ・RX-7」。当初は「サバンナRX-3」の後継機種「サバンナRX-7」として発表された車だが、85年に「FC」、91年に「FD」と二度のフルモデルチェンジを行い、販売された。
低重心設計により運動性能を極限まで上げた初代、新開発エンジン・13Bターボを積んだ「FC」、馬力が50psもアップした「FD」とモデルによって特徴が異なる。全般的にパワフルな走りと流線型のデザインが人気な車だった。
しかし、年々高まる排気ガス問題に対応しきれないという理由もあり、惜しまれつつ2003年に生産が終了したのだった。
■ホンダ・NSX
「ホンダ・NSX」は、本田技研工業が1990年から2005年まで製造していたスポーツカーだ。発売開始から終了まで一度もフルモデルチェンジを行うことなく製造された本車は、ホンダのフラッグシップ的な車として位置付けられていた。
運転席後方にエンジンをレイアウトして、後輪を駆動させる「ミッドシップエンジン・リアドライブ」方式を搭載し、量産車としては世界初となる「オールアルミ・モノコックボディー」(アルミメインのボディ)を採用したことでも話題に。コーナーを曲がるときや加速するときのフィーリングやレスポンスは唯一無二であると語る者もいるほど、独特の存在感を放つ車だったのだ。
2005年に発売終了してしまったが、現在は2016年から発売中の2代目モデルのNSXが製造されている。
■日産・スカイラインGT-R
1969年から2002年まで日産自動車が製造していた「日産・スカイラインGT-R」。たびたびフルモデルチェンジを行い5代に渡って愛されてきたが、なかでも89年に発売された3代目「BNR32型」は、2代目「KPGC110型」から数えて16年ぶりに復活した型として知られている。
自動車レース・全日本ツーリングカー選手権を意識した仕様となっている本車には、最高出力280ps/最大トルク40.0kgmを誇るエンジンスペックを持つ「RB26DETT」が搭載。四輪駆動システム「ATTESA E-TS」により、FR走行で高い操縦性能を実現できたのだ。
既に生産は終了してしまい、後継の「GT-R」にバトンタッチしてしまったが、いまだに根強い人気を持つ車である。