キム・カーダシアンって誰?──アメリカでいちばん可愛くてセクシーでイッちゃってる女の子

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はち切れんばかりのラテンボディ、フェロモンたっぷりなぽってり唇と潤う黒髪で、挑発的に官能的にレンズを覗くこの美しい女性はいったい誰?彼女の一挙手一投足が話題となり、行く先々に常にパパラッチが待ち構える。全米のみならず、全世界にファンをひろげるキム・カーダシアン・ウエストを『GQ』が大解剖!

 

Photos: Mert Alas & Marcus Piggott   Words: Midori Yamagata

 

 

「私って巨大なヒップで有名だけど、夫のカニエは巨乳ももっと注目されるべきだって言ってるわ」

左胸を触ってみるように促しながら、自身のバストについての夫評を教えてくれたのはリアリティ・スターのキム・カーダシアンだ。共和党の大統領候補にまで上り詰めたドナルド・トランプ人気の背景にリアリティ番組があるのは間違いなく、その彼以上にアメリカ国民の支持を得ているのがキムなのだ。

 

現在35歳のキムが最初にメディアの目を引いたのは10年前だ。セレブ文化が市民権を得はじめた当時、女優でもモデルやミュージシャンでもないのに映画イベントのレッドカーペットやショービズ界のパーティー、人気のナイトスポットに現れては華やかなドレス姿をパパラッチされるセレブリティが急増した。なかでも有名だったのが、“有名であることで有名”なパリス・ヒルトンで、彼女が元BFF(best friend forever=永遠の親友)の女優タラ・リードを思い切りスルーして人気クラブ「ハイド・ラウンジ」に入店する2006年夏の映像で、それはセレブ史に刻まれている。それは、パーティー・ガールの女王の座をパリスが奪った瞬間なのだ。このときパリスの新BFFとして一緒にタラをあざ笑っていたのがキムだった。多くのメディアが「誰?」と素性チェックに乗り出したくらい無名の存在だったけれど、当時は姉妹のコートニー&クロエとともにブティックを共同経営する自称スタイリストで、他界した父ロバート・カーダシアンがO・J・シンプソンの弁護団のひとりだったことが取り沙汰された程度でしかなかった。あくまでもパリスの取り巻きのひとりだったキムは、しかし、翌年のセックス・ビデオ流出事件によってブレイクしたのである。ラッパーのレイJと交際中に自撮りしたセックス・ビデオだったのだけれど、そこに映ったキムのグラマラスな裸体が注目を浴びた。パリスの場合は、「富豪令嬢が脱いだ」ということに価値があったけれど、キムの場合は、シンプルにセクシーだった。同性もうらやむほどに。こうして注目の人となったキムに雑誌『プレイボーイ』がヌードグラビアをオファーしたのである。鉄は熱いうちに打てとばかりに。

 

 

 

キムの辣腕マネージャーとなった母親のクリスは、芸能専門TV局「E!」にリアリティ番組『カーダシアン一家のお騒がせセレブライフ』を売り込み、それが大ヒットする。キムのメディア露出は一気に増え、映画にも、高視聴率を誇る人気ドラマ『ママと恋に落ちるまで』にも、そして人気リアリティ番組『Dancing with The Stars』にも、と次々と出演し、ショービズ界にその名を轟かせたのである。

 

『ザ・ヒルズ』のローレン・コンラッドや『ジャージー・ショア』のスヌーキー&Jワウなどリアリティ番組が生んだ人気セレブリティは少なくないが、キムが特別なのは、彼女が人生すべてをカメラにさらしている点だ。多くの俳優やミュージシャンはプライバシーを守ろうと必死になるが、キムの場合はプライバシーを世界中に見せる。そうしたことで生活の糧を得ているのだ。パパラッチ上等!24時間、いつでもどこでもカメラに撮られる準備はできているし、インタビュアーが「あなたのバストってどんな感じ?」と尋ねたら、躊躇せずに「ものすごくソフトよ」と答えて、実際にバストを触らせることも厭わない。ありのままのキムであることが彼女の天命であり、そのことによって彼女はニュータイプのセレブとなったのである。

 

そんなキムを取り巻く家族も相当にぶっ飛んでる。

 

母クリスは加齢による尿モレを嘆いたかと思えば、離婚後は息子ほどの年齢の青年と熱愛する。一方、義父ブルースは美容整形を重ねて外見が徐々に変わった挙げ句に、性転換手術を受けてケイトリンという女性に変身。異父妹のケンダル&カイリーは、人気モデルやお騒がせセレブとなり、弟ロブはカイリーの恋人タイガの元パートナー、ブラック・チャイナを妊娠させて婚約!?というぐあいに。

 

キム・カーダシアン早わかり

 


2007

リアリティ番組がスタート
一家に密着したリアリティショウ『カーダシアン一家のお騒がせセレブライフ』がテレビ放映を開始。シーズンを追うごとに、大きくなっていく自宅にも目を引かれる。

 

 

2007

レイJとのセックステープが流出
全米がキムの名を知ることとなったセックステープ流出事件。販売をしようとしたVivid Entertainment社を訴えて得た和解金は、なんと500万ドル(約40億円)!


 

 

2007

米『PLAYBOY』誌でフルヌード
敏腕ママ・マネージャーの命により、米『PLAYBOY』誌でフルヌードを披露。「ハリウッド・ニューセックス・スター」と題されたグラビアは、全米で注目を浴びる。

 

 

2014

カニエ・ウエストとの結婚
キムが3人目の夫に選んだのは、ラップ界の大物カニエ・ウエスト。世界中が注目したイタリアでの盛大な結婚式は、米『VOGUE』誌でも特集を組んだほど。

 

 

2015

義父ブルース・ジェナーの告白
元オリンピック選手でもあるキムの義父ブルースは、米『Vanity Fair』誌でトランスジェンダーであることを告白。一家総出で提供し続ける話題はとどまるところを知らない。

 

Photofest / AFLO (Family photo), Getty Images (with Ray J), Splash / AFLO(PLAYBOY), Annie Leibovitz / VOGUE US April issue (VOGUE), Photoshot / AFLO (Caitlyn)

 

もちろんキム自身の華やかな恋愛模様や姉妹に悩みを打ち明ける等身大の姿は、テレビを通じて世界中の人々の目に触れる。キムのわずか72日間しか続かなかった2度目の結婚生活や離婚が成立しないままの妊娠といった韓流ドラマも仰天の展開は、「視聴率アップのための演出ではないか?」との疑惑を呼んだが、カーダシアン=ジェナー一家の“ニュー・ノーマル?”としか思えない日常にアメリカの視聴者は熱狂しつづけ、キム・カーダシアンというブランドが確立したのであった。

 

ブランド化したキムをさらなる高みに引き上げたのは、2年前の3度目の結婚だ。彼女が選んだのは希代の天才ミュージシャンと評され、デザイナーとしても活躍するカニエ・ウエスト。彼のミューズとなり、カニエとの間に一男一女をもうけたことでキムには聖母的なイメージも加わった。豊満なバストとヒップを惜しげもなく見せつけ、セクシーであることを誇りにしていたキムの扇情的な自撮り写真は、もはや注目を集めるためのものではなくなり、自身の肉体を愛して受け入れる女性というポジティブなメッセージの発信と受け止められた。またアナ・ウィンターやリカルド・ティッシらと親しいカニエのおかげでファッション界にも受け入れられ、『VOGUE』をはじめとするファッション雑誌の表紙を飾ってもいる。

 

今や「キムエ」として知られているキム&カニエの熱愛ぶりはさまざまなメディアに報じられているが、2人の愛情の交換ぶりを目にすると見ている側が気恥ずかしくなるほど。インタビュー中、「夫が嫌がるあなたの欠点や癖はある?」という質問の答えに詰まったキムは、スマホを取り出してカニエに電話。妻からの電話を心待ちにしていたかのように1コールで電話に出た夫に「ベイビー、教えて。私にあなたを困らせている癖はあるかしら?」と相談したのである。この質問にカニエも悩んだが、ようやく思いついたのは、有名デザイナーがキムに送ってくるスケッチを、キムがカニエに転送し忘れることが多い、ということだった。そうですか、というほかない。10月のパリコレ中、キムが強盗被害に遭ったと知らされたカニエは、ショーを中断。すぐさまプライベートジェットで愛妻の元に駆けつけた。そして盗まれた200万ドルのダイヤモンド指輪の代わりに400万ドルの指輪をプレゼントすると約束したと報じられている。

 

 

一家の大黒柱

今年2月、カニエは約60億円近い負債を抱えているとツイッターでつぶやき、ちょっとした騒動を引き起こしている。それが事実かどうかは不明だが、経済誌『フォーブス』が選ぶ“高額な資産を築いたセレブ100人”でキムが33位にランクインする一方で、カニエは圏外にとどまった。『フォーブス』誌は、キムを「名声を資産に変換した賢いセレブ」と称賛しているし、ここ数年、彼女の収入が年ごとに激増しているのはまぎれもない事実である。つまりカニエは芸術的な天才かもしれないが、一家の経済を支えているのはキムなのだ。

 

人生すべてをカメラにさらすことを生業にしているキムの仕事はそれだけではない。彼女はセレブリティの常としてフレグランスやコスメラインをプロデュースし、ファッションラインを展開する。そして、オンライン・ショップをコーディネートし、カップケーキ・ミックスを監修する。昨年、姉妹たちとローンチしたオフィシャル・アプリでは、キムがファッションやメイクのヒントを伝授するほか、彼女の写真やメッセージが日々アップされる。それが、リアリティ番組の出演料をはるかに上回る億単位の収入が確実なドル箱ビジネスになっている。

 

オフィシャル・アプリにおけるキムの仕事は、選択と承認だ。スタッフが用意した素材や写真、ビデオ映像を真剣な面持ちでチェックしながら、次々にダメ出しをする。とはいえ、独善的な判断はせず、悩んだらスタッフのアドバイスに耳を傾ける。キムの姿勢はまさにビジネスウーマンのそれだ。仕事中のキムを見ると、リアリティ・スターとしてのキムとは、微妙な差があることがわかる。「返信が必要なもの以外のメールやテキスト・メッセージは毎晩、寝る前に全部消去するの」と語るキムは整理整頓魔だし、予定がぎっしり埋まった日には、公私にわたって恐ろしいほどに秩序だって行動するのだという。しかも会話の端々からは皮肉なユーモアセンスも伝わる。シャープな知性の持ち主なのだ。

 

キムはいまやバットマンや『スター・ウォーズ』シリーズに登場するキャラクターと同等のアメリカン・アイコンである。そして、アメリカン・ドリームを実現した美女である。しかし、彼女にあるのは、グラマラスな肢体と美貌だけではない。自身をどんどん変貌させていく能力がすばらしい。時代に応じて進化してきた可愛くてセクシーなキムから、それゆえ目が離せないのである。

 

Kim Kardashian West
キム・カーダシアン・ウエスト
1980年生まれ。アメリカ出身。モデル、女優、テレビパーソナリティと幅広い肩書を持つ。リアリティ番組のスターであり、裸に近いセルフィーをSNSに頻繁にアップし、そのフォロワー数は830万人を超える。

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