舛添知事を「中小企業の社長のようだ」と評するのは、彼らに失礼だ

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東京都知事の舛添要一氏が、多額の費用を使った海外出張、公用車の使用方法、政治資金も管理や使い方について、不適切の処理や公私混同がされているのではないかと疑惑を持たれ、批判の声が大きくなっています。説明会見での受け答えも、どちらかと言えば開き直りや言い訳の態度に見え、そのせいでさらにバッシングが強まっているように思います。これからどうなっていくのか、現状ではまだわかりませんが、知事がさらに厳しい立場に追い込まれていくのは間違いないでしょう。

 

都知事が批判されている中で、そのお金の使い方や会計処理の仕方が、「まるで中小企業の社長のようだ」といっているものがありました。確かに一般的な企業でも、一般社員は公共交通機関しか使えないのに、役員には社用車がある、役職が上だと出張先でもいいホテルに泊まれるなどということはありますし、個人経営に近いような企業では、仕事と関係あるとは思えない費用を経費計上したり、会社の経費を自分の財布代わりに使うような経営者を見かけることはあります。

 

自分の会社で稼いだお金ですから、税金のような公のお金とは違うのかもしれませんが、そういうことが周りの人からも認められるかというと、決してそうではありません。これは何人もの社長から異口同音に聞いたことですが、何でも会社の経費で処理しようというような人は、経営者同士の付き合いの中でも特に軽蔑されるのだそうです。

 

経営者や会社のトップに近い役員クラスは、もちろん100%仕事上の付き合いと言えることはありますが、どちらかといえば仕事か仕事でないのか区別しづらい社交や儀礼、遊びの延長から出た仕事や、仕事の延長の遊びなどというお付き合いが多いものです。

 

経営者かそれに準ずる人同士の付き合いですから、自分の判断で会社の経費が使える人たちばかりですが、そういう中では、例えばみんなの分の費用を支払ってくれたとしても、そこで必ず領収書をもらっていくような人は「自腹を切ってまで自分たちとは付き合う気がない人」と見られ、そういう人とは、適度に距離を取った形式的な付き合いになっていくのだそうです。

 

やはり経営者は、そういうちょっとした相手の振る舞いをよく見ていて、そこで人となりを判断し、その人との付き合い方を考えています。下心を持った人に付きまとわれやすい立場ですから、誰とどのくらいの距離感で付き合うかはとても大事なことです。特にお金の使い方には、相手の人となりが表れるので、そこにはかなり敏感なのだそうです。

 

そういうことがお互いにわかっているので、「今日は私が払います」とポケットマネーで支払いをし、次の機会は相手が「今度は私が」となります。「今日は仕事の話だから、会社で領収書を切るよ」などと言うようなやり取りもあります。公私混同になりやすい立場だということを自覚し、それを常に律しています。中にはもちろん基準が甘い人もいますが、周りからはその程度の人だという見方をされます。

 

今回は、都知事の振る舞いが「中小企業の社長のようだ」などと言われていますが、実はそういう人たちの方が、よほど公私混同には敏感ですこの批判のしかたは、あまり適切ではないと思っています。

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ユニティ・サポート小笠原隆夫

ユニティ・サポート小笠原隆夫

IT業界出身で現場のシステムエンジニアの経験も持つ人事コンサルタントです。 人事課題を抱え、社内ノウハウだけでは不足してその解決が難しい企業、100名以下から1000名超の企業まで幅広く、人事制度構築、...

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