場合によってはカタカナ語のほうがしっくりくる言葉

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なにも自慢しているわけではないのだけれど、昨日、20代半ばのOLさんとサシで食事に行ってきた。聞けば誰でも名前は知っている一流企業で「秘書」の職に就く、どこをどう刻んでも「トップ・オブ・真っ当」なお嬢さんであり、それはすなわち、ワタクシ山田ゴメスとはもっとも縁遠い存在でもあったりする。エッヘン!

 

で、会話の途中、そんな奇跡的な確率で出会ったお嬢さんの口から「豆腐メンタル」という言葉がスラッと出てきて、私は思わず「なになに、それ?」と初耳ワードを前に、ライターの悲しい性癖でコロッと頭が取材モードへと切り替わってしまったのだが、皆さんはご存じでしたか? 豆腐メンタル。

 

彼女の言によると、読んで字のごとく「メンタルが豆腐なみに脆く弱い人」のことを指すそうで、「ここはこうしたほうがいいよ」と軽く注意を促しただけで「ボク(アタシ)なんて…」と、明日にでも自殺しちゃうんじゃないかくらいに凹んでしまう、とくにゆとり世代に多い傾向であるらしく、社内では流行語というより、暗号的なかたちで当たり前に使われているという。どうやら、私が生息する喫茶店ルノアールから半径1キロ以内の世界と、「一流」と呼ばれる企業で働く人たちが住む世界とでは、馴染みのある言葉一つ取っても相当のズレがあるようだ。モチロン、20代と50代の壁もズレの要因として無視はできないのだが……?

 

ネット版の『R25』に「日本語よりはしっくりくるカタカナ語」というタイトルの記事があった。「よく聞くものの意味がわからないカタカナ語がある一方、同じ意味の日本語がすでに使われている場合であっても、カタカタのほうが便利、しっくりくる言葉」を、20〜30代の男性会社員200人を対象にアンケート調査したのだという。結果は以下のとおり。

 

1位:リソース(資源・資産)39.0%

2位:コンセンサス(合意)22.0%

3位:コミットメント(約束・責任を持つ)20.0%

4位:ダイバーシティ(多様化)17.0%

5位:スキーム(事業計画)15.5%

6位:アセット(資産・財産)15.0%

7位:ベネフィット(有益・利益)14.5%

8位:ステークホルダー(利害関係者)

9位:アライアンス(提携)12.5%

10位:オーソライズ(公認)11.0%

 

これって本当なのか? いったい、どこの会社の200人にアンケート調査したんだろう? 少なくとも私がしっくりきたのは1位の「リソース」と2位の「コンセンサス」、辛うじて3位の「コミットメント」くらい? 正直、ベスト10にもかかわらず初めて目の当たりにする言葉が半分近く混じっている。「ダイバーシティ」なんて、お台場にできた新しいショッピングモールとかだとマジで勘違いしてましたからw。

 

もっと、それこそ「豆腐メンタル」の「メンタル(精神的)」だとか「コンセプト(概念・観念)」だとか「スキル(手腕・技量)」だとか「スペック(仕様)」だとか「プロット(構想)」だとか「リテラシー(読み書き能力・応用力)」だとか「アンチエイジング(老化防止)」だとか「ニート(仕事に就いておらず、教育や職業訓練も受けていない状態、もしくは人)」だとか「ワイン(葡萄酒)」だとか「ハンバーグ(挽肉の固め焼き)」だとか「アダルトビデオ(成人限定動画)」だとか「セックス(性交渉)」だとか、そういうのだとばかり思っていた。

 

もし、これがそれなりの信ぴょう性を持つ調査結果なのだとすれば、私は一文筆業者として、かなりヤバい線にいると言ってよい。とりあえずはIT業界の最先端をひた走るcitrus編集部の皆さまに訊ねてみたい。貴殿の社内ではいつもこういうカタカナ語が常套句として飛び交っているのありますか? 飛び交っているならcitrus編集部にバイト採用ってヤツはありますか? 3ヵ月ほど雇ってはいただけませんか……と、ルノアールで珈琲をすすりながら、すっかり豆腐メンタルに成り下がってしまった今日の私であった。

 

※後日談:この原稿を入稿した数時間後、citrusの担当編集氏から「弊社社内では、今回ベスト10内にランキングされたような言葉はほとんど使いません。使うのはセックスくらいっすかねww」との正式回答がありました。

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山田ゴメス

山田ゴメス

1962年大阪府生まれ B型。 ネットニュースパトローラー(※citrus限定肩書き。たまにスポーツ新聞や週刊誌も。略して「NNP」)。 関西大学経済学部卒業後、大手画材屋勤務を経てフリーランスに。エロからファッショ...

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