40代独身男性はスーツをどのように着ればダサくないか

ライフスタイル

ニューズウィーク

sjenner13-iStock.



<未婚・晩婚が社会問題化している。30~40代の独身男性から悩み相談を受けてきた人間関係コンサルタントの木村隆志氏によれば、鉄板だったはずのスーツ姿ですら、オッサン姿の象徴として見られる危険性が出てくる>

 

未婚・晩婚は、日本社会を物語るキーワードとなった。結婚するか否かは個々人の選択であるにもかかわらず、日本の人口減少とも関わることから、社会問題と化している。高い生涯未婚率がニュースとなり、いまや自治体が婚活を支援する時代だ。

 

これまでに5000人を超える30~40代の独身男性から悩み相談を受けてきたという人間関係コンサルタント/コラムニストの木村隆志氏は、新刊『独身40男の歩き方』(CCCメディアハウス)でリアルなエピソードと具体的なノウハウを紹介。約260万人に上る日本の40代独身男性に向けて、人生を充実させるためのさまざまなヒントを提供している(目次はこちら)。
 

「これから恋愛・結婚をするもしないも『自由』。仕事、趣味、友人関係のどれに重点を置くかも『自由』。お金の使い方もファッションの選び方も、健康に対するスタンスも『自由』。そんな独身だから得られる数々の自由がある中で、どんな選択をしていくのか?」と、木村氏は「はじめに」で問いかける。
 

ここでは本書から一部を抜粋し、5回に分けて掲載する。第2回は「第6章 ファッション」より。



『独身40男の歩き方』
 木村隆志 著
 CCCメディアハウス



※シリーズ第1回:40代未婚、不意に夢や子どもをあきらめる瞬間が訪れたら?

 

 

 

 

■スーツが似合わなくなった。サイズ、シャツ、ネクタイ、革靴、すべてがダサくなる



男女を同じ年代で比べると、男性のほうが圧倒的に見た目の劣化が早い。

 

女性は10代のころから見た目を気づかっているほか、鏡を見る回数が多く、化粧という技もある。長年こまごまとケアをしながら40代を迎えるため緩やかな下り坂だが、男性はケアを怠ってきただけに急な下り坂。ここまで書いてきたように、顔や体形の劣化に伴って、似合う服の幅が極端に狭くなってしまう。

 

なかでも、「これさえ着ておけば何とかなる」鉄板だったはずのスーツが似合わなくなるのは痛いところ。そもそもスーツは、上下のセットアップ+ネクタイのみの超単純コーディネートであり、襟や折り目などの縦ラインが強調され颯爽とした印象を与えられるなど、大半の男性が似合うアイテムだ。実際に、「私服がダサくても、スーツのときはそれなりにモテた」という人も多いだろう。

 

しかし、顔と体形の劣化によって、20~30 代のころは「カッコイイ」と言われていたスーツ姿ですら、オッサン姿の象徴として見られてしまうようになる。

 

食品加工販売会社に勤める純一さん(43歳)は、毎日スーツ姿で出勤し、午後は取引先を回ることが多いという。「若いころは社内でも取引先でも女性社員から手紙をもらうことがあった」ものの、「最近はこっちから仕事のことで話しかけても避けられている気がする」とのこと。私が会ったときも純一さんはスーツ姿だったが、女性から声をかけられていたころの面影はなく、それどころか、仕事ができるサラリーマンにも見えないほど、スーツの着こなしがイケていなかった。

 

「スーツは6着持っていますが、5年前に買ったのが最後で、残り2着が7~8年前くらい。あと3着は10~15年前に買ったものですね」というから無理もない。しかも、最後に買ったスーツはゆったりサイズで、その立ち姿には明らかに違和感があった。臭いこそなかったが、同じ男の私から見ても、「ヨレヨレでだらしないな」と感じるものだったのだ。さらに、そのスーツを「週3でヘビロテしている」という。
 

 

最もやってはいけないのは、オーバーサイズのスーツと、ダブルのスーツを選んでしまうこと。私が懇意にしているスタイリストは、「体形がゆるんできた40代以上の男性にオーバーサイズは論外。ダブルのスーツも、スタイルがよく、タイトに着こなせる人でなければやめたほうがいい。どちらも実際よりだらしない体形に見えてしまう」と言っていた。

 

また、20~30代前半で買ったスーツを着るのもリスクが高い。顔と体形が変わっているのだから似合わないのが普通であり、現状に合うものを買い直すのが自然だ。それをせずに自分だけが、「このスーツが一番似合う。自分らしい気がする」と同じものを着続けている人の多さに驚かされる。独身男性ほど、「週3でヘビロテ」して、「クリーニングは年に1~2回」なんて人は多いが、それでは仕事ができるように見えなくて当然だろう。

 

では、40代独身男性はスーツをどのように着ればいいのか?
 

  • 折り目をキープする
  • ワイドカラーのシャツを着る
  • ネクタイだけはワンランク上のものを選ぶ
  • 革製品の風合いを統一する

 

40代男性が折り目のぼやけたパンツをはくと作業着のように見えて清潔感が失われてしまう。対策としては、「クリーニングに出す」「ズボンプレッサーを買う」「折り目を形状記憶したシロセット加工の商品を買うか、取り扱いのある店で加工してもらう」の3パターン。面倒な上に、布地にダメージを与える家でのアイロンはやめたほうが無難だ。また、ポケットにモノを入れない、ジャケット・パンツそれぞれ専用のハンガーにかけるという小さな努力が、ほどよいダンディさにつながる。

 

ワイドカラーのシャツを選ぶ理由は、「襟の角度が大きいと首まわりがスッキリと見え、ネクタイもフィットしやすい」から。大人のゆとりを感じさせるほか、オシャレなムードもあり、ひと世代上のいわゆる"イケてるオヤジ"がこだわるのもこのあたりだ。

 

高級スーツを買わなくても問題ない反面、ネクタイだけは質の高いものを選びたい。前述したようにスーツは全身のシルエットを見せるセットアップタイプの服であり、真っ先に視線が集まるのはネクタイ。その人の性格やセンスをも判断されるアイテムであり、「カッコイイ」か「カッコ悪い」を左右するポイントでもある。1~3万円のネクタイをするだけで明らかにその人の印象が変わるし、裏を返せばそれが似合う年齢になったということだ。

 

ネクタイの次に視線が集まるのは、靴、ベルト、カバンなどの小物。これを革製品で統一し、風合いをそろえることで、一気にあなたをワンランク上のオシャレサラリーマンに格上げしてくれる。ブランドなどは関係なく、似た風合いの革製品でまとめれば、薄毛もぽっこりお腹も「いい枯れ具合」に見えるなど、ネガティブ要素にならない。

 

気づいたかもしれないが、大掛かりなことは必要なく、スーツも小物も高級品でなくていいのだから、コスパも悪くない。体形に合うサイズを選び、ディテールに少しこだわるだけで、スーツはまだまだ40代独身男性のモテ服になりうるのだ。

 

 

........スーツは着こなし次第で、まだまだあなたのモテ服になる

 

 

※シリーズ第3回:SNS炎上、アイドル熱愛発覚、ペットロス......生きがいを失う男たち


『独身40男の歩き方』
 木村隆志 著
 CCCメディアハウス



 

文:ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

 

 

この記事が気に入ったらいいね!しよう

ニューズウィークの人気記事をお届けします

SNSで記事をシェア

ニューズウィーク

ニューズウィーク

国際ニュース週刊誌『Newsweek』は米国にて1933年に創刊。その日本版として86年に創刊されて以来、『ニューズウィーク日本版』は、世界のニュースを独自の切り口で伝えることで、良質な情報と洞察力ある視点とを提供...

ニューズウィークのプロフィール
ページトップ