男たちの想像力を刺激する! DMMの家事代行業サービス「Okan」ってエロいの?

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三浦ゆえ

 

大掃除の時期になると、筆者は「だ、誰か助けてくれないかな」とつい思ってしまいます。年に一度しか掃除しないところが多いから、そんなことになってしまうわけですが、世のワーキングマザーたちはもっと日ごろから「だ、誰か……」と思っていることでしょう。NHK「放送研究と調査 2015年」によると、フルタイム勤務の人の1週間の家事時間は、

 

男性:20時間以上 2%、5-20時間未満 26%、5時間未満 72%

女性:20時間以上 62%、5-20時間未満 31%、5時間未満 7%

 

と、その差が歴然としています。同調査では「労働時間の長い男性ほど家事時間が短いという明確な傾向は見いだせなかった」とあり、「女性のほうが労働時間が短いから、そのぶん家事を負担」という指摘は成り立たないことがわかります。

 

 

■DMMのサービスだから、エロい?

 

ここに育児も加わるとなると、女性の負担は相当なものです。『「居場所」のない男、「時間」がない女』(水無田気流著、日本経済新聞出版社)という本がありますが、このタイトルが示すとおり、仕事、家事、育児にすべての時間を捧げて自分の時間はまったく持てない……といった女性たちの、「せめて家事を外注したい」という声は身近なところからも聞こえてきますし、実際に家事代行サービスを利用している例もちらほら見かけます。

 

そんななか、ネット通販やビデオ・オン・デマンドなどを行う……というより、ずばり「AVの販売」で知られるDMMが、家事代行サービス「okan」を開始しました。サービス自体は共働き家庭が増加している現在の社会に見合ったものと思われます。

 

が、“DMMが提供する”という文言に、世間がざわついています。一部のサイトで「どんなプレイが可能なんですか?」「ミニスカのエロい格好でくるんだろうなぁ」「作業してるところを 監視と称してずっと尻を見つめてもいいなら」と色めき立っている男性がいるのです。

 

 

■母性的で、なんでもしてくれる女性

 

家事代行サービスで派遣されて来る女性に性的な妄想を刺激される……突飛としか思えません。が、先述したとおりDMMといえばAV。そこからの連想であることは間違いありませんが、一方で「DMM.com証券」と聞いて性的なものと結びつける人はまずいないでしょう。AVという要素と、「自分のために家事をしてくれる女性、自分をケアしてくれる女性」という要素が掛け合わさって、性的なイメージが生成されているようです。

 

家事や育児、介護、看護といった家族間の“ケア”に関する仕事は、長らく暗黙の了解で“女性の仕事”とされてきました。しかもそれは女性の愛情や家族への思いやりから行われるものと見なされ、ゆえに無償とされてきたことは、つとに多方面から指摘されています。その先入観があまりに強すぎて、もちろん有償であるはずの家事代行サービスも、家族間のケアと従事している人のベースには同じく愛情があるはず、と錯覚してしまうのでしょうか。それが性愛的なものへとすり替わり、見当違いの妄想を誘発するというわけです。

 

 

■男性宅には男性が行けばいいのに

 

とはいえ、サービス提供側もあえてミスリードを狙っているようにも感じます。まずは、「okan」というサービス名。母性的な愛情、すなわち“なんでも”受け入れてくれる大らかな存在、というイメージに歪んだ発想をする人もいるようです。また、同サイトの画像を見ると、派遣される女性たちの名前が「ともこ」「まい」「ゆか」とすべてファーストネームです。プロの家事代行人というより、親しみを持てる女性という面を強調して見せているのかもしれませんが、違和感が拭えません。

 

同サービスは利用者に男性を想定しているようで、利用者=男性モデル、提供者=女性モデルを起用してHPを構成しています。一般的に家事代行サービスを利用しているのは、女性のほうが多いイメージがあります。が、2013年に「単身男性の家事代行サービス利用が増えている」と報じられていますし、多忙な男性が日常的な家事を外注すること自体は何ら不思議なことではありません。

 

そもそもDMMは男性にとってこそ馴染みが強く、女性との親和性がそれほど高くないという背景があります。男性利用者にアピールすべくそこに性的な香りをほんのり匂わせるのも、それに乗っかって騒ぐのも、どちらも趣味があまりよろしくないといわざるをえません。そして、男性宅を訪れる家事代行サービスの担い手は男性であってもいいわけです。家事=女性という押し付けの強さも、いい加減なくなってほしいものです。

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三浦ゆえ

三浦ゆえ

フリー編集&ライター。富山県出身。複数の出版社に勤務し、2009年にフリーに転身。女性の性と生をテーマに編集、執筆活動を行うほか、『女医が教える本当に気持ちのいいセックス』シリーズをはじめ、『失職女子。~...

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