実は売り手に選ばされている!? 気がつけば行列に並んでしまう心理の正体は?

ヘルス・ビューティー

 

バーゲンセールやイベント、熱々のラーメンなど、人はさまざまなものに心ときめき、つい行列に並んでしまったりします。また、デジタル機器の新機種や新しいファッションの発売とともにたくさんの人が飛びつく様子を見ると、行列の一員に加わってしまうことも……。それほどほしいものでもないのになぜ何時間も並んでしまったのか、ふと不思議に思った経験は誰にでもあるのではないでしょうか?

 

この心理を解くヒントに、「同調行動」というものがあります。周りにいる多数の人が一斉に同じ行動をしているのを見ると、自分もそれにつられて同じ行動をしてしまうという心理です。この同調行動は、アッシュという心理学者の視覚の実験によって有名になりました。実験参加者に一目で正しい答えが分かる質問を見せたとき、自分以外のすべての実験参加者(サクラ)が明らかに誤った回答を平然と選ぶ様子を見たとき、全体の3割の人がこの周囲の選択に同調して誤った回答を選んでしまうのです。

 

 

■「日本人だから同調的」なわけではない

 

ちなみに「特に日本人は同調的」と思いこんでいる人が多いようですが、この同調の実験を国際的に比較しても、日本人が特に高い結果になっているわけではないことが分かっています。

 

他国のニュースや世界の歴史を紐解いても、多数派が選ぶ候補に浮動票が動き、極端な人が政治リーダーに当選して歴史を変えてしまう事態は、度々起こっています。ナチスドイツの誕生などは、人々の同調行動が生み出した最大の悲劇と言えるでしょう。某国で誕生したリーダーも同じような結果を生みださなければ良いのだけれど……と、願わずにはいられません。

 

話はそれましたが、多数派に影響された同調は誰の心にも生じる心理です。自分オリジナルの価値観で選択しているつもりでも、それは同調行動によるものなのかもしれません。行列に並んだり大きな買い物の決断をしたりする前に、実は売り手によって同調心理を煽られ、「選ばされて」いるのではないか――、家計の防衛のためにも、この点をよくよく振り返って考えてみる必要がありそうです。

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メンタルケア・コンサルタント

大美賀直子

メンタルケア・コンサルタント。公認心理師、産業カウンセラー、キャリアコンサルタントの資格を持ち、カウンセラー、研修講師としても活動する。現代人を悩ませるストレスに関する基礎知識と対処法を解説。ストレス...

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