「男性は結婚すると出世しやすい」ってホント?

人間関係

 

ちょっぴり驚きのニュースが話題になっています。

 

結婚していない男性は出世に響く?「責任感に差」と断言する意見も

 

 

■結婚すると仕事に本気になる?

 

いわゆるダメンズとの結婚と離婚を繰り返した筆者にとって、結婚で男性の責任感が強くなるなんて、理想論を通り越したファンタジー。ダメな人はダメですよね。

 

責任感や仕事に対する意欲は、結婚などのライフイベントからも影響を受けるので、もともと仕事への意欲があった人、もしくは思いやりがあって家族のために頑張りたいと思うような人であれば、結婚前よりも「よき職業人」になる確率は高いと思われます。しかし性格特性の因子である勤勉性がもともと低い人の場合、結婚程度のライフイベントで変化を期待するのには無理な話。よき職業人かどうかと、結婚しているかどうかに有意な関係性はないと思います。

 

 

■既婚男性のほうが出世する?

 

そうは言ってみたものの、周りを見回すと結婚している男性は、やはり独身の男性よりも出世する傾向があるように見えます。なぜそんなことが起きてしまうのでしょうか。

 

そのひとつの理由として、筆者は「態度の類似性」を思い浮かべました。私たちは喫煙行動や結婚観など、さまざまな事柄について自分なりの考え(態度)を持っています。この考え方が自分と似ているのか、違うのかというのは、相手に対する好意感情や判断に大きな影響を与えます(参考:Byrne&Nelson,1965他)。

 

出世するためには少なからず上司の引き立てが必要です。上司は仕事ができるだけでなく、人間性の好ましい人を選びたいと考えます。しかしこの「人間性」というのは、極めて曖昧な感性によってジャッジされる要素。悪気はなくても、自分と似た考え方の人を優遇してしまうということは、よくあることではないでしょうか。もしも皆さんの上司が結婚しているのであれば……残念ですが、独身の部下よりも、結婚している部下を高く評価してしまうということも大いにあり得るでしょう。

 

 

■結婚と職業人としての評価

 

これは筆者の個人的な感想ですが、男性の場合、独身→バツイチ→既婚の順で職業人としての信頼度が高くなる傾向があると感じます。皆さんの職場、業界ではいかがでしょうか。

 

ところが女性の場合、結婚によって職業人としての信頼度が急落するというケースが多くの業界で見られます。妊娠により業務に支障が出る可能性、家庭を優先されてしまう可能性、旦那に食わせてもらえるのでは(=無理して働かなくてもいい)という固定概念……etc 。働く妻を信用しにくくなる要素を書きはじめたら、文字数がいくらあっても足りません。

 

女性がバツイチになると信頼は回復します。「本気で働きそう」「人としてこなれていそう」「辛いことも乗り越えられそう」というイメージが強いのでしょう。ステレオタイプの影響はいかがなものかと思いますが、筆者もその恩恵を受けている一人です。

 

 

■結論! 出世したい人は……

 

出世したいなら男性は結婚したほうがいいのでしょうか。女性は結婚しないほうがいいのでしょうか。筆者は結婚するかどうかは、あくまで個人の自由であり、仕事には関係ないと考えます。しかし出世を考えるのであれば、ある程度の印象管理は必要でしょう。もしあなたが男性で結婚する気がなくても……その考えを正直に言うのはやめたほうがいいかも知れません。

 

「結婚しないの?」といった話題になったときにお勧めなのは「いい人がいないんですよね」というフレーズ。これなら結婚の意志があるようにも聞こえますし、ない場合でも嘘にはならない範囲です。相手が心理的優位に立ちやすいので、会話の摩擦を少なくしてくれる効果も期待できます。伝統的な結婚観に迎合する必要はないと思います。ただ、そんなことくらいで損をする必要もないですから。

 

女性の場合、独身なら「結婚は考えていない」、既婚なら「仕事優先」と表明しておくのがいいでしょう。男性社会で働く女性が最初にやるべき仕事は「仕事への本気を見せること」。もしあなたが独身で、結婚について探りを入れられときは、うまくかわしてください。筆者がよく使っていたフレーズは「仕事より夢中になれる男性に出会えたらいいですよね」というもの。かわすだけでなくヤル気アピールもできるのでお勧めです。

 

こういった細かい印象管理にばかり気をとられるのもどうかと思いますが、悪気なく主義主張を押しつけてくる人たちをかわすテクニックはやはり必要。上司、近所の人、親戚といった、本気でわかりあわなくてもいいけれど関係を悪化させる必要もない相手との会話であなたを守ってくれます。

 

出世に本当に必要なのは、結婚しているかどうかよりも、些末な考え方の違いで印象を下げられないようにする、大人の抑止力なのかも知れません。

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コミュニケーション研究家

藤田尚弓

All About 話し方・伝え方ガイド。企業と顧客のコミュニケーション媒体を制作する株式会社アップウェブを経営。言語・視覚の両面から「伝わる」ホームページやパンフレットなどの制作を通し、日々コミュニケーション...

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