【今週のカレイライフ】おじさんはなぜ、SNSでつまらないコメントをしてしまうのか

人間関係

 

誰しも、年をとっていくもの。では、年をとるとどうなるのか? 加齢にまつわる話題をピックアップ。華麗に加齢と向き合うヒントを探っていきましょう。

 

第1回:SNSおじさんの困った言動の正体を探る

 

挨拶のみのコミュニケ-ションを執拗に繰り返す「あいさつおじさん」に、コメント欄を埋め尽くす「長文おじさん」、即座に「いいね!」を押すことに命を賭ける「早押しおじさん」……etc。今日もSNSでは、さまざまなおじさんが元気に活動し、妙齢の女性たちを困惑させています。

 

「アイコン見るだけで憂鬱になる」「Facebookはともかく、Instagramは勘弁してほしい」など、困ったSNSおじさんへの対応の作戦会議は女子会の頻出テーマ。「一体、あのおじさんたちは何がしたいのか」「かまってほしいんじゃないの?」「会社でも家庭でも無視されてるんだよ……」なんて勝手な推測が飛び出すのもお約束ですが、実際はどうなのでしょうか。その真意を探るべく、「SNSでつまらないコメントをつけがち」という自覚のある中高年男性に聞いてみました。

 

 

■「何度かやってしまった記憶はあるけれど、詳細を覚えてない」(47歳・男性)

 

のっけから犯罪の告白みたいになってますが、「過去につまらないコメントをつけた記憶はある」「でも、具体的な内容まで覚えてない」というコメント多数。というか、コメントをくれた中高年男性のみなさんの大半がこのパターン。書き込む時点では“つまらないことを書くつもり”はない。ただ、書き込んだ後の相手のリアクションが芳しくない。そこではじめて(迷惑だったのかな……)と思い至る。が、「迷惑だった?」と聞くのもはばかられるので、そのままそっと記憶のふたをとじてしまったそう。

 

「妻子にかまってもらえなくて、つい……」とか、「あわよくば仲良くなって……」といった邪念に満ちた動機はゼロ。考えてみれば、「SNSでつまらないコメントをつけたときの気持ちを教えてください」というぶしつけきわまりない質問に真摯に答えてくださってる方々ですから、当然といえば当然な結果と言えます。

 

 

■謎深まる「あいさつおじさん」のモチベーション

 

今回のリサーチ結果によると、凄まじいスピードで連打される「いいね!」も、こってり濃厚なアドバイスも、その背景にあったのは親切心。“いい人”バイアスもずいぶんかかっているような気がしますが基本、“よかれと思って”の行為でした。ただ、「おはようございます」「おやすみなさい」などの挨拶のみを延々繰り返し経験があるという人は残念ながらおらず、「あいさつおじさん」のモチベーションは不明のまま。もし、この記事をご覧になっている方で、「経験アリ!」という方がいたら、ぜひそのときの心情について教えていただけると幸いです。続報としてこの連載でご紹介したいと思います。

 

 

■「善意にもとづくコメントでも、やっぱりウザい」の対処法

 

ちょっとした親切のつもりが、「下心見え見えでキモい」と断罪されるのは、あまりにもおじさんが気の毒です。ただし、的外れな親切は時に、暴力にもなります。善意に基づくコメントだとしても、やっぱり迷惑。何とかやめてほしいという場面もあるはず。そんなとき、コメントされた側としてまず試したいのは「リアクションしないこと」。今回、リサーチに協力してくださった方々によると「あのコメント、まずかったかも……」と気づくきっかけはほぼ全員が「相手のリアクションがかんばしくなかったから」だと答えています。

 

逆に言えば、「いいね!」を押し、愛想良く返信するのはOKサイン。例え、それが砂をかむような思いでの返信だったとしても、相手からすれば「喜ばれた」「仲良くなれた」という手応え以外の何ものでもありません。つまり、愛想のいいコメントをつけた時点で、私たちも困ったSNSおじさんの共犯者。「キモい」「空気を読め」と糾弾するのはあまりにも身勝手なのです。

 

もっとも、ノーリアクションにも一切めげないタフなおじさんがいるのも事実。コメントはもちろん、「いいね!」も押さない。「なんで俺だけ、返事をくれないの?」と問いただされてもスルー。それでも状況が好転しないようなら「友だち→知り合い」にステータスを変更、手元がすべったフリをして友だち削除、いざとなればブロックなど、少しずつ疎遠レベルを上げていきましょう。

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老年学研究者

島影真奈美

「定年後の備えラボ」主宰/編集&ライター 年金から保険、住まい、健康など“定年後”にまつわる不安や悩みを幅広く蒐集。快適なシニア生活と世代間コミュニケーションにまつわる研究・考察を行う。『定...

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