私が「スタバ」ではなく「ドトール」に行く理由

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日本生産性本部『サービス産業生産性協議会』の調査によると、顧客満足度指数JCSIの面では『ドトール』が『スターバックス』を2年連続で抑え、トップの座に輝いているらしい。これはもう、けっこう世に出回っているニュースであるようで、すでに方々のメディアがその要因をあれこれと論じ尽くしており、どれもこれもがそれなりに納得できる内容だったりもする。

 

もっとも多く語られている“要因”は「価格の安さ」。スタバで一番安いコーヒー(ショートサイズ)は302円。対するドトールのコーヒー(Sサイズ)は220円。この80円以上の差はヘビーユーザーにとっては決定的だと言えよう。あと、「フードメニューの充実度」も無視できない“要因”だとされている。スタバのフードは仕入れ品。対するドトールは目の前でつくってくれる店内加工がメインであり、しかも昨今の野菜たっぷりなパンメニューは健康志向の女性たちにも好評なのだそう。

 

もちろん、私も「どっち派?」と問われれば、迷わず即答の「ドトール派」である。ドトールには週5回かならず行くけど、スタバには年5回行くか行かないか……そんな程度だ。たしかに、コーヒーの価格や温かくて適量かつ美味しいモーニングセットも魅力だが、私が頑なにドトール派を貫くのは、やはり「煙草が吸える」のが、なによりも大きな理由だと思う。では、仮に私が煙草を完全にやめることができたとすれば……私はスタバ派に“改宗”するケースだってあり得るのだろうか? 

 

う〜ん……それはたぶんないような気がする。何時間も粘って原稿を書くには、むしろスタバのほうが環境的に適しているし、そういうときの私は食事を滅多に取らないし、コーヒー代もケチらない。基本、入稿した原稿のギャラがほぼ100%純利益になる仕事ゆえ、執筆のための“ハコ代”は「せめてもの必要経費」だと割り切っているし、執筆中の満腹感は集中力を欠いてしまう。だったら断然スタバじゃん? でも、くどいようだが、たぶんそれはない。なんで?

 

私自身も、その「なんで?」をこれまでは解き明かすことができなかったんだが、先日の『NEWS ポストセブン』で、経済ジャーナリストの髙井尚之という人が、なかなか鋭い分析をしていた。

 

「普段遣いのカフェだったら、すっぴんに近いメイクで、部屋着でもフラッと立ち寄れますが、オシャレなカフェだとそうも行きません。以前はスタイリッシュなカフェにがんばって行く自分も楽しめたけど、『もういいかな』と思う人が増えてきたんじゃないでしょうか。別にスタバを否定しているわけではなく、ただ『トールラテ、ソイミルクでお願いします』ってオーダーするのが疲れてきたのではないかと思います」

 

まさにおっしゃるとおり! 私が原稿を書きに行くカフェ(喫茶店)は、たいがいが近所から歩いて3分以内。当然のことながらファッションは普段着……どころか髪はボサボサでジャージ&Tシャツ(冬はトレーナー)にスリッパという寝間着スタイル、いわゆる「ホームレス風」にキメて(?)いくわけで、これじゃあ、さすがにスタバは敷居が高かったりするのだ。

 

そう。スタバには「朝起きて、スポーツ新聞を読みながら原稿を書きに行く」といった「いつものヤツ感=お得意さま感→馴れ合い」「習慣性=ルーティン性」を拒絶するなにかが隠然とただよっている。

 

その「なにか」の正体は、おそらくテラス席に象徴される「過剰な自意識をより肥大させる開放的な雰囲気」あたりなのではないか、と私は推測する。気温の問題ではなく、スタバにいると、常に背中がスースーする感じ(誰かに見られている感じ?)がしてしょうがないのである。

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ネットニュースパトローラー

山田ゴメス

1962年大阪府生まれ B型。 ネットニュースパトローラー(たまにスポーツ新聞や週刊誌も。略して「NNP」)。 関西大学経済学部卒業後、大手画材屋勤務を経てフリーランスに。エロからファッション、学年誌、音楽&...

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