買い物を「わり算」で考えると貧乏になります

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<貧乏人はわり算で考え、お金持ちはかけ算で考える──クレジットカードの分割払いだけの話ではない。「隠れ貧乏」を脱するための処方箋その1>

 

それなりの収入はあるはずなのに、なぜか貯金ができない、いつもお金がない。そういう人は少なくないだろう。

 

そんな人たちは「隠れ貧乏」だと、桜川真一氏は言う。「隠れ貧乏」とは、自覚のない、あるいは気づいているけれど認めたくない貧乏のこと。桜川氏によれば、考え方や行動の癖からくる、いわば生活習慣病だ。

 

今は大丈夫でも、結婚したとき、子育てのとき、あるいは退職したときなど、ライフスタイルの変化を機に生活が苦しくなる──それが「隠れ貧乏」の怖さだ。しかし、生活習慣病だからこそ、「食事を変え、生活のリズムを整え、運動をすることで体調が大きく改善するように、貧乏も生活を変えることで必ず治る」と桜川氏は言う。

 

【参考記事】【図解】年収1000万円はお金持ちではない

 

兄の会社が倒産し、20代で3億円の保証人問題に直面した桜川氏は、そこから不動産と株で3億円の資産をつくることに成功し、自己破産寸前から脱した。お金持ちへのステップを登り始め、経済的自由を築いていくなかで見出したのが、「いつもお金がない」から抜け出す処方箋だったという。

 

ここでは、その処方箋をまとめた『貧乏は必ず治る。』(CCCメディアハウス)から一部を抜粋し、5回に分けて転載する。第1回は「わり算で考える貧乏人 かけ算で考えるお金持ち」より。

 

 

 

 

■わり算で考える貧乏人 かけ算で考えるお金持ち

 

買い物するとき、ついついわり算してしまう習慣はありませんか?

 

どんどん世の中が便利になって、駅やコンビニでもカードで払うのが当たり前になってきました。ネットで買い物するのも、ポチッとカートに入れてピピッとあっという間に手続き完了。なんだか便利で気持ちいいものです。

 

そのほかにも、財布事情にあわせて払う額が調整できる、分割払いやリボ払い。クレジットカードって本当に便利ですよね。現金の存在がますます薄らいでしまいそうです。

 

支払いを分割するといえば、昔、私の友人が意味もなく20万円もする自転車を買って言いました。

 

「これ10年乗れば1年で2万円。1カ月だと大体1700円。毎日乗ると1日60円もいかない。安い買い物だろう。こうして割って考えると本当の価値が見えてくるんだ」

 

当時、社会人になりたてだった私は、その考えに大きな感動を覚えました。

 

「意外としっかりしてるんだ。こういう人を本当に頭がいいっていうんだな」

 

でも、本当にそうでしょうか?

 

割って考えると、一見高く見えるものもずいぶんリーズナブルに見えます。こんな考えを教えてくれた友達は、今どうしているかというと、人生を低空飛行で過ごしています。墜落はしていないけど、なんだか苦しそうな日々を送っています。

 

なぜでしょうか。彼はわり算トラップの習慣にはまっていたのですね。

 

これはお金についてわり算で考える習慣です。クレジットカードの分割払い、リボ払いによる借金。どちらも、高額な借金を軽く見せるためのもの。貧乏になる人がついついはまりがちな考え方です。これが、貧乏の入り口ともわからずに......。

 

クレジットカードだけではありません。住宅ローンだってそう。人生で最大の買い物といわれている家の購入も、月々8万円なら払えるとか払えないとか、総額で支払う額よりも月々いくら払えるかを重視している人が多い。

 

「ちょっと無理すれば払える」

 

これがわり算のトリックです。売る側もわり算の数字だけを強調して、できるだけ買う側の心の負担を取り除いて売ろうとします。これに多くの人が引っかかるんですよね。

 

一般の人だけではありません。会社も同じ。A銀行からの融資の返済は月々10万円。これなら返せる。B銀行からは、月々15万円。これも大丈夫。一度に25万円だとなんだか重いけど、なぜだか10万円と15万円で、しかも返済日が別だとそれぞれが軽く見える。

 

私の兄の会社もいろいろな金融機関から借金を重ねていました。倒産した後、会社の経理状況を見ましたが、小口の融資をいくつも受けていました。おそらく借金で借金を返す状況だったのでしょう。

 

苦しい状況では、わり算で出た数字だけに頼って簡単な足し算もできなかったのか、あるいは足すことから逃げていただけかもしれませんが。

 

貧乏な人がわり算で考えるのに対して、お金持ちはかけ算で考えます。

 

さきほどの住宅ローンの話でいうと、貧乏人は割ったお金の少なさで判断するけれど、お金持ちは利子をかけて総額で判断します。

 

ほかにも、お金持ちは携帯を申し込むときの付帯サービスにも目を光らせます。月300円だとすると、すぐに12をかけて年間3600円。これはムダだなとすぐに判断します。

 

これが、私の友達のようなわり算君なら、「1日たった10円か、ならいいや」なんて思うのでしょう。

 

かけ算を使えば生活のムダも見えてきます。週1回同僚と会社の愚痴を言うための飲み会。1回3000円でも月4回で1万2000円ほど。年間なら15万円近くにもなります。

 

お金持ちは、貯めるときもかけ算で考えます。

 

月々3万貯めて1年で36万円。10年で360万円。お金持ちは、さらに利子もかけます。積み立ての投資で、年率3%の複利で考えると425万円になるな、と。

 

お金持ちは、ムダな出費を削るときも、お金を貯めるときも基本はかけ算です。

 

わり算からかけ算でお金持ち体質に改善していきましょう。

 

 

お金を使うとき、貯めるときにかけ算してみましょう


【参考記事】【図解】あの人はお金持ちなのに、なぜ貧乏そうなのか?

 

※第2回は3月3日に掲載予定です。

 


『貧乏は必ず治る。』
 桜川真一 著
 CCCメディアハウス

 

文:ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

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