「どうにかなる」と言う人はお金持ちになれない

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<貧乏人は「どうにかなる」と言い、お金持ちは「どうにかする」と言う。「隠れ貧乏」を脱するための処方箋その4>



こんなセリフを口にしたことはないだろうか。「どうにかなる」。例えばお金に余裕がないのに、飲み会に誘われた、欲しい物が売っていた、そんな時に。

 

そんな人は「隠れ貧乏」だと、桜川真一氏は言う。

 

「隠れ貧乏」とは、自覚のない、あるいは気づいているけれど認めたくない貧乏のこと。桜川氏によれば、考え方や行動の癖からくる、いわば生活習慣病だ。今は大丈夫でも、結婚したとき、子育てのとき、あるいは退職したときなど、ライフスタイルの変化を機に生活が苦しくなる。

 

兄の会社が倒産し、3億円の保証金を背負って自己破産寸前となった桜川氏は、そこから不動産と株で3億円の資産をつくることに成功したという。お金持ちへのステップを登り始めるなかで彼が見出したのが、「いつもお金がない」から抜け出す処方箋だった。

 

ここでは、その処方箋をまとめた『貧乏は必ず治る。』(CCCメディアハウス)から一部を抜粋し、5回に分けて転載する。第4回は「『どうにかなる』貧乏人 『どうにかする』お金持ち」より。

 

※第1回:買い物を「わり算」で考えると貧乏になります
※第2回:情報を多くもっている人が仕事ができるわけじゃない
※第3回:友達の多い貧乏人、友達の少ないお金持ち

 

 

 

 

 

■「どうにかなる」貧乏人 「どうにかする」お金持ち


「あとは天に任せた」というセリフを、時代劇やヒーローもののアニメなどで耳にします。全力を尽くし、あとは天に自らの運命を任せる。もちろん主人公だから最後は必ずうまくいくのですが、見ているほうはハラハラドキドキするものです。天=神様に自分の運命を任せる。この行為は、なんてすがすがしいのでしょう。

 

お金に縁がない人もよく、自分の運命を天に任せます。「どうにかなる」という言葉と一緒に。天に任せてうまくいくのは努力した人だけなのに、「どうにかなる」の言葉で努力を尽くさない人をよく見かけます。

 

この「どうにかなる」の言葉は、毎月の家計のやりくりのときに影響が出ます。

 

今月も残り10日。お金もそろそろなくなってきた。そんなときに限って、友達から飲み会の誘いがきます。断りたいけど、楽しそうだから断れない。こんなとき貧乏さんは、こう思います。「どうにかなる」と。

 

そして、飲みに行く。月末に足りなくなったお金は、親に借りたり、友達に借りたりして、「どうにかなる」。これで一安心といった感じです。

 

この「どうにかなる」を積み重ねると友人や家族とお金をめぐるトラブルが起こったり、しまいには自己破産なんてことにもなりかねません。

 

あなたのまわりで、金銭トラブルを起こした人って、明るい性格の人が多くありません? 人づきあいがよくて、前向きな感じで。おそらくその人の明るさを支えていたのは「どうにかなる」という言葉だったのでしょう。

 

「どうにかなる」と思う人をますますダメにするのが、キャッシング。特にリボ払い。私も、個人の借金が500万円近くになったときに利用しましたが、最初は本当に便利です。借りるのも簡単だし、リボ払いにすれば月々1万円といった感じで、精神的プレッシャーもあまり感じません。

 

でも、このカードによるキャッシングで「どうにかなる」と思っていたら、ある日来るんです。カードをいつものように入れてキャッシング。すると、「これ以上借りられない」との知らせが。あわてて、別のカードでキャッシング。もうこうなったら、よほどのことでもしない限り返せないでしょう。

 

「どうにかなる」の積み重ねの結果はとても恐ろしいことになります。

 

では、お金持ちになる人はどのように考えるのでしょう。

 

たとえば、生活費が足りなくなりそうなときに、飲みに誘われたとします。断っていい、いつでも飲める相手なら断る。有意義でこの機会は飲みに行くべきだとしたら、飲みに行くが、その他の生活費を給料日まで思いっきり削るなどの努力をして、無駄な借金を可能な限り避けます。友人に借りたとしてもすぐに返済。翌月には通常の家計に戻します。

 

そこにある言葉は「どうにかなる」ではなく「どうにかする」です。「な」と「す」、たった一文字の違いですが、そこには大きな違いがあり、その後の行動に違いを生むのです。

 

どうにかなる → 金銭のことを他に任せる → 貧乏の坂を転げる

 

どうにかする → 金銭のことは自分で解決 → 金持ちのステップを上がる

 

お金のことに関しては、この「どうにかする」気持ちが大切です。人生、誰もが大きなこと、小さなこと、必ずお金に関するトラブルやピンチに見舞われます。そのときに、自分で解決する道を考える「どうにかする」という気持ちが運を切り開きます。「どうにかする」という行動の先にこそピンチのときに「どうにかなる」という形で、神様が助けてくれるのです。

 

最初から、「どうにかなる」とお金を気軽に借りる人には、神様は降りてきません。本当に「どうにもならなくなる」のは目に見えています。

 

私も、お金を安易に借りて「どうにかなる」と解決を先延ばしにしていたときは、言葉では「どうにかなる」と言いながらも、心の中は不安でいっぱいでした。でも、これ以上借金できなくなって、「どうにかする。自分が解決する」と決めたときから、自分の運命は良くなってきました。「どうにかなる」で増えた借金を「どうにかする」で返済し、お金が入るシステムを手に入れることができたのです。

 

 

 

 

「どうにかなる」ではどうにもならない。お金は「どうにかする」で寄ってきます




『貧乏は必ず治る。』
 桜川真一 著
 CCCメディアハウス




文:ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

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