奥さんに浮気されたのに、離婚裁判で3888万円を支払うことに!?  知らないとマズイ「離婚の真実」

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結婚は人生の到達点の1つだ。素晴らしいパートナーと出会い、笑いの絶えない温かい家庭を築く。これぞ人生の幸せだ。しかし『損する結婚 儲かる離婚』(藤沢数希/新潮社)によると、夫婦関係にヒビが入り、離婚を迎えたとき、結婚は幸せからリスクに変わるという。

 

 

本書の著者には外資系金融機関に勤める友人がいた。その友人の年収は当時3000万円あり、結婚もしていた。専業主婦の奥さんがいたのだ。人生の勝ち組というやつだろう。しかしある日、奥さんに浮気をされ、離婚をすることになった。その友人は2年にわたる長い離婚裁判を戦い抜き、ついに離婚を勝ち取った。しかし離婚をするために3888万円を支払うことになったそうだ。浮気をしたのは友人の奥さん。悪いのは友人の奥さんだ。なぜこんなことになったのだろうか。

 

 

結婚と離婚で動くお金は基本的に「慰謝料」「婚姻費用」「財産分与」の3つだ。子どもがいれば、これに養育費が加わるが、これは離婚成立後の話だ。離婚が成立するまでは、養育に関わる金は婚姻費用に含まれる。

 

 

まず慰謝料について。慰謝料は精神的苦痛に対する損害賠償で、離婚の原因を作った方が払う。しかし浮気などが原因で離婚となったときの慰謝料は、せいぜい100万円から200万円だそうだ。もちろん相手方の支払い能力などで色がつくこともあるが、今回の件では関係ない。では3888万円とは一体何のお金か?

 

 

読者は「婚姻費用」という言葉を聞いたことはあるだろうか。民法の規定で「夫婦は相手の生活を自分と同じレベルで維持し、夫婦の遺産、収入その他一切の事情を考慮して、婚姻から生ずる費用を分担する義務がある」とされている。具体的には「夫婦間でより稼いでいる方が、そうでない方に毎月一定の金額を支払う義務」があるのだ。著者の友人は当時、年収が3000万円あった。その年収より家庭裁判所が計算をはじき出し、毎月37万円を奥さんに支払えと命じたのだ。この婚姻費用は離婚が成立するまで支払う必要がある。はじめは離婚に承諾していた奥さんも弁護士にそそのかされ、婚姻費用をもらうため「やっぱり離婚しないわ」と言い出し、時間稼ぎの泥沼の離婚裁判が始まった。そうして2年の歳月が過ぎ、計888万円の婚姻費用をぶんどったのである。では、残りの3000万円は一体何か? この3000万円は離婚の和解金だそうだ。

 

 

読者は財産分与をご存じだろうか。財産分与とは離婚する2人の財産を分割することだ。対象となる財産は、結婚してから形成された2人の共有財産。本書に例があるので載せたい。

 

 

花子は結婚するときに貯金を300万円持っていた。太郎は100万円持っていた。そして5年後離婚した。このときの花子の貯金は500万円で、太郎の貯金は1000万円になっていた。簡単にするため、貯金以外の財産はないとする。

 

 

結婚前の2人の財産の合計が300万円+100万円=400万円。5年後に500万円+1000万円で1500万円になった。つまり結婚してから新たに1100万円の財産が形成された。花子と太郎の取り分は550万円ずつ。しかし共有財産は、太郎が900万円(=1000万円-100万円)、花子が200万円(=500万円-300万円)預かっていることになるので、離婚の財産分与として太郎が花子に350万円支払うことになる。

 

 

したがってこの3000万円は財産分与によって支払うことになったお金だ。著者の友人は結婚後、年収3000万円をもらいながらコツコツと財産を形成した。しかし離婚裁判で裁判官が「和解したらどうだ」、弁護士が「この金額で手を打ちましょう」と言い、出てきた和解金が3000万円ということなのだ。浮気したのは奥さん。悪いのは奥さんだ。なのに…恐ろしい現実だ。

 

 

本書によると、日本の離婚の約9割が、裁判所を経ない協議離婚だそうだ。どれだけギャンブルで散財し、暴力をふるい、浮気をしまくっても、男にまともな所得や貯金がなければ、金は取れない。ない袖は振れないのだ。それゆえに弁護士を雇い、法廷闘争を続ける経済合理性を見いだせず、奥さんは「何もいりませんから離婚してください」とお願いし、離婚を成立させる。

 

 

しかし、まともな職に就き、専業主婦の奥さんと共に財産を形成した場合、金額は違えど、上記のことが起こりうる。たとえ相手が浮気したって、婚姻費用を搾り取られ、財産の半分を持っていかれるハメになるかもしれないのだ。今回は男性目線で書いたが、女性の社会進出が進む昨今、奥さんの年収が夫より多い場合、奥さんが婚姻費用を払ったりや財産分与したりすることになる。女性も例外ではない。

 

 

今回は本書に書かれた身も凍るような内容のごく一部しか紹介できていない。気になる方はぜひ本書を手にとってほしい。ぜひご自分の財産を守ってほしい。

 

 

文=いのうえゆきひろ

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