他人事ではない「下流老人」。現役世代から貯蓄を始める正しい方法とは?

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「お金が貯まるかどうかを左右するのはお金に対する考え方やお金の使い方に関するしっかりとした習慣を持っているかどうか、効果のある節約を行っているかどうかなのです」

これまで1万人以上の赤字家計を再生したという家計再生コンサルタントである横山光昭さんが、『節約の9割は逆効果 貯蓄体質になるお金の習慣とコツ』(朝日新聞出版)の中で語った言葉だ。

「節約」という単語を聞けば、「いつも節約の2文字に追われてつらい、もう話も聞きたくない!」という人もいれば「ふんふん。お得な情報があるなら知っておきたい」「話のネタにちょっと見てみるか」という人もいるだろう。少なからず誰もが何かしらの関心を持つ。生きていくのに大事な「お金」に関わることだから。

生きていくためには「健康」「お金」は必須条件といえるが、今「体も悪く働きにもいけない」「貯蓄も少なく、お金も底をつきそう」と、毎日身が縮む思いで生きている人々が日本にいる。「下流老人」と呼ばれる人たちだ。

昨年6月30日、71歳の老人が新幹線車内でガソリンをかぶり焼身自殺を図った事件は、記憶に新しい。老人は、ちょうど6月から年金のみの生活となり、生活が苦しいと周囲に話していたそうだ。自殺を図るまで追い詰められてしまう、将来への悲観は、明日は我が身とも言える。

本書では、「『下流老人』にならないための節約、貯蓄、運用」についての章があり、まとめてわかりやすく解説してくれている。「かつてのように真面目にコツコツと働けば老後は安定した生活を送ることができる時代ではなくなってきているのが今の現実なのです」と横山氏。生活保護費を受給している世帯は、現在約160万世帯という現実。その半数が高齢者世帯なのだという。

収入のほとんどを年金に頼ると、どうしても貯蓄を切り崩さなければならず、老後に備えた充分な貯蓄がないと、「下流老人」への滑り台を一気に急降下し、行き着く先は明日への不安でいっぱいの老後。老後を楽しむために今頑張っていることが無駄になりかねない。
 

「『下流老人』は決して他人事ではない、というのが現役世代の「お金」を考えるうえでとても大切な問題意識です」


横山氏は、高齢者が困窮化している現実を知ることが、今の現役世代にとって貯蓄や節約について考えるきっかけにもなると伝えている。

老後、困りたくないから節約したい! だが、節約の9割は逆効果という。具体的にはどんなことだろうか?

例えば、今の時代にかかせないクレジットカードに、落とし穴がひそんでいる。毎月同じような金額を払う「リボルビング払い」は、月々出て行く現金を減らすことができるが、3回以上の分割払いとリボルビング払いには「利息」がついてしまう。リボルビング払いを繰り返して、常に利用残高が10万円あるとすると、1年間では1万5000円近くの利息がつくことになる。ポイントがついて、お得になるどころか、損をしている。そして、そのことに気が付いていない人が多いのだ。

そこで登場するのが家計の健全な収支に役立つ「デビットカード」。口座に入っている現金の代わりに支払いをしてくれるカードである。口座にある残高から支払うので、物を買うときも「待てよ」という意識が働く。結果、無駄な物を買わなくて済む。クレジットカードの利用明細書を見て、利息が多い人は、この際デビットカードに変えてもよいのではないだろうか。

この他の正しい節約方法について、主に家計を支える30代40代だけではなく、60代の方も今から貯蓄を増やす方法についても載っているので、今日から考え方を見直して、本書と共に家計を見直してみると自分や子供にとっての将来が今以上に明るいものになるだろう。

文=大石百合奈

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