「職場で使える虎の巻」がSNSで話題!発達障がいの人だけじゃない、多くの人が共感

人間関係
札幌市がまとめた「職場で使える虎の巻」が話題になっています。発達障がいの人たちへの支援ポイントを解説したものなのですが、一般の職場でも参考になることが満載。ハッとさせられた人も多いようです。

 

一目瞭然──見本を見れば完成度アップ(出典:札幌市公式サイトより)

向き不向き──特異なことなら達人に(出典:札幌市公式サイトより)


指導の仕方がざっくりな上司の下で働いた経験がある筆者は、この虎の巻を見たとき思わず涙が出そうになりました。残念な指示の仕方を棚に上げて、部下が思うように動かないと怒りだす上司っていますよね。自分自身がそんな上司にあたってしまったときはもちろん辛いですが、周囲でそんな上司と頑張っている人を発見するたびに、せつなくなってしまいます。


■「この仕事、任せるね」は説明責任の放棄

ところがそんな筆者も、管理職になってからは「任せるね」と仕事を丸投げしてしまったことが随分あります。「任せる」というと、響きはいいのですが、仕事をお願いする側の説明責任を果たさないという大問題を抱えているところは一緒。任されたほうは、どうしていいか戸惑い、期待どおりの仕事をするのに苦労したと思われます。ごめんなさい。

仕事には当然ながら厳しさも必要です。「教えてもらうのではなく自分で考えろ」「周りを見て察しろ」といった雰囲気がある職場も多いでしょう。そんな状況の中、指示される側は十分なフォローのないまま「期待されているのはこんなことかな」と試行錯誤するわけですが、そんなやり方では失敗することもあるのは当然です。

コミュニケーションという観点から見ると、これは典型的なNG例。期待する反応をとるためには、伝える側、つまり上司が適切なアプローチをすることが必須です。期待とは違った反応があった場合、それを引き出したのは上司。問題の多くは伝え方にあるからです。


■人は「他者の失敗は能力のせい」「自分の失敗は環境のせい」という傲慢な解釈をしがち

しかし、優しい上司でも、これを認めるのは至難の技なのです。

そもそも私たちには、他者の失敗などを確認したとき、原因が性格や能力などにあると考え、環境などの状況要因を過少評価する傾向があります。「まだ仕事に慣れていないからわかりにくかったのだろう」「伝え方が足りなかったかもしれない」といった考えには、なりにくいのです。(ちなみに自分が失敗した場合には、その理由を状況要因だと思う傾向があります)

「アイツは仕事ができない」「要領が悪い」といった苛立ちは、たとえ言葉にしなくても部下に伝わります。私たちがイライラを感じるとき。それは無意識に人を傷つけているときかも知れません。

日本には目上の人を尊重する素晴らしい文化があります。察して動くというのも、大事なことだと思います。でも、若い人は圧倒的に経験値が少なく、想像力が足りません。年上の人が歩み寄り、期待する反応を引き出すアプローチを考えていくことは、やはり欠かせないと思います。

効率重視で考えても、企業の利益ベースで考えても、思いやりを排除してしまうのはマイナス。離職する人が出て、採用、教育をやり直す際にかかる費用はなかなかのものです。コミュニケーションの根底にある大事な要素は思いやりです。若い世代の人たちから、思いやりのある行動を引き出すこと。それは年齢が上の人たちの役割ではないでしょうか。職場で使える虎の巻──忘れないよう、胸に刻みます。

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コミュニケーション研究家

藤田尚弓

All About 話し方・伝え方ガイド。企業と顧客のコミュニケーション媒体を制作する株式会社アップウェブを経営。言語・視覚の両面から「伝わる」ホームページやパンフレットなどの制作を通し、日々コミュニケーション...

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